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第37回茨城県畜連常陸牛枝肉共励会
茨城県畜産農業協同組合連合会



    平成25年9月23日(月)〜25日(水),東京都中央卸売市場食肉市場において「第37回茨城県畜連常陸牛枝肉共励会」を開催しました。本共励会は,本会が主催し茨城県・全国畜産農業協同組合連合会・東京食肉市場株式会社の後援を受け,常陸牛のブランド化及び生産農家の肥育技術向上等を目的として昭和52年から毎年継続して開催しております。今回は,本会傘下の常陸牛指定生産者が丹精込めて飼育した黒毛和種の中から40頭を厳選して開催しました。
 出品牛の内訳は去勢35頭・雌5頭で,平均出荷月齢は31.1ヶ月齢でした。出品牛40頭中,39頭が「常陸牛」に格付(上物率97.5%)され,平均BMS8.3,講評において「東京食肉市場でもトップクラスの成績」との評価をいただきました。また,職員一丸となって選畜した結果,枝肉重量541 . 1s,ロース芯面積65.2cm2,バラ厚は本共励会過去最高の9.2cmと,肉量が豊富で体型の良さも印象づける品揃えとなりました。名誉賞に選ばれた吉成邦雄氏の出品牛は,BMSbヘ最高値の12,枝肉重量591s,ロース芯面積64cm2,バラ厚9.2cmと,常陸牛のチャンピオンにふさわしい最高品質の枝肉でありました。セリ販売においては,幅広い買参人(購買21社)の応援を受け平均販売金額は107万円(平均単価1,981円)と震災前の価格に戻りましたが,最高単価(名誉賞牛)が2,449円と今ひとつ伸びなかった点が惜しまれます。


  東日本大震災及び原発事故の発生から2年半が経過し,枝肉相場は下位等級を中心に回復してきております。しかし,常陸牛として価格に影響の大きいA5等級については,未だ震災前の相場に届いていないのが現状です。この対応については東京電力に対する損害賠償請求を継続するだけでなく,常陸牛のブランド化をより進めることが必要とも考えます。常陸牛は年間出荷頭数が7千頭を超え,全国銘柄牛でもトップクラスの出荷頭数となりました。今後は他銘柄との明確な差別化が必要であり,茨城生まれ茨城育ち・美味しさの情報開示・飼養管理の統一等,新たな取り組みを検討すべきと提案します。
 最後になりましたが,本共励会の開催するにあたり,ご協力いただいた関係機関の皆様,審査をしていただいた諸先生方,出品された生産者の皆様に,心よりお礼を申し上げます。