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第36回茨城県畜連常陸牛枝肉共励会
茨城県畜産農業協同組合連合会

  平成24年9月26日(水)〜28日(金),東京都中央卸売市場食肉市場において「第36回茨城県畜連 常陸牛枝肉共励会」を開催しました。本共励会は,本会が主催し茨城県・全国畜産農業協同組合連合 会・東京食肉市場株式会社の後援を受け,常陸牛のブランド化及び生産農家の肥育技術向上等を目的 として昭和52年から毎年継続して開催しております。出品条件は,常陸牛指定生産者の飼育した黒毛和 種で1人2頭以内とし,今回は計40頭の出品牛にて共励会を開催しました。
 出品牛の内訳は去勢35頭・雌5頭で,平均出荷月齢は30.9ヶ月齢でありました。「常陸牛」に該当す る4・5等級の上物率は87.5%,平均BMSNo.7.5,枝肉重量541.2kg,ロース芯面積67.5cm2,バラ厚8.6cmと,肉質が優れ肉量も富んだボリュームある力強い枝肉が揃いました。特に,名誉賞に選ばれた古沢茂和氏の出品牛はBMSNoは最高値の12,枝肉重量586s,ロース芯面積96cm2,バラ厚9.2cmと,全国規模の共励会でもトップに 選ばれそうな最高級の枝肉でありました。
 昨年は,原発事故の放射能問題による風評被害を受け,平均販売金額80万円と従来より約20万円以 上もの価格低下を経験しました。今回は,未だに風評被害による価格下落が続いている中で,常陸牛ら しいボリュームのある良質牛が揃ったこと,多くの買参関係者が応援をしてくれたこと等により,平均単 価1,763円・販売金額954,182円(去勢の販売金額は973,023円)と,最近の東京食肉市場で開催された 共励会・研究会の中では,トップクラスの高値で販売することができました。価格下落が続く中,立派な 牛を生産している常陸牛生産者の皆様,常陸牛のPR活動を行って頂いている関係者の皆様に心より 感謝申し上げます。



名誉賞に選ばれた古沢茂和氏の出品牛最




最優秀賞に選ばれた石崎均氏の出品牛

   【共進会褒賞成績】
褒 賞 住 所 出品者氏名 出生地 血  統
( 父 ) ×(母の父)
BMS
No
重量
(s)
単価
(円)
売上金額
(円)
名 誉 賞 八千代町 古沢 茂和 群馬県 百合茂 × 安福久 12 586 2,663 1,560,518
最優秀賞 茨城町 石崎  均 宮崎県 福之国 × 上 福 11 578 2,302 1,330,556
優秀1席 古河市 宇都木一夫 青森県 第1花国× 菊 谷 10 608 2,154 1,309,632
 〃2席 茨城町 石崎  均 宮崎県 秀菊安 × 勝平正 11 492 2,163 1,064,196
優 良 賞 八千代町 古沢 茂和 栃木県 菊福秀 ×第1花国 10 566 1,941 1,098,606
常総市 塚田 孝行 北海道 福安照 × 百合茂 10 528 1,900 1,003,200
鉾田市 研修農場 北海道 茂花国 × 平茂勝 10 536 1,993 1,068,248
筑西市 渋沢 誠 栃木県 安福久 × 勝忠平 9 499 2,073 1,034,427



 牛肉に関する評価は従来の「霜降り」重視から,新たに「脂肪の質(うま味成分)」の数値化が加わ る動きが始まってきております。本会でも,昨年から東京食肉市場の枝肉研究会等において,「うま味成 分」の一つといわれている「オレイン酸」についての計測に取り組んでおります。 また,本会では,牛肉にオレイン酸を増やす手法として「米油(ライスオイル)」を給与する技術で特許も 取得しております。牛肉の美味しさは,他にも様々な要因があると考えられますが,常陸牛が更なるブラン ド力を持つためには,他銘柄牛との差別化を図ることも必要であり,本会の技術が少しでも役立つこと ができるよう今後も研究を進めて参ります。
 本会では,これからも常陸牛指定生産者が希望を持って肉牛経営に取り組めるよう,関係団体と協力 しながら各種対応に全力で取り組んで参りますので,ご支援ご協力のほどよろしくお願い致します。