最新年度 平成24年度 平成23年度 平成22年度 平成21年度 平成20年度 平成19年度〜

     ホーム >  畜産茨城平成24年度 > 5月号 : 養豚後継者活動を支援しています


養豚後継者活動を支援しています
〜県南農林事務所経営普及部門の活動から〜
茨城県農業総合センター

  県南農林事務所経営普及部門(土浦地域農業 改良普及センター,以下,土浦普及センター) では,管内若手養豚後継者の活動の場づくりを するために,研修会の開催や生産技術の確立に 向けた実証試験等を支援しています。


 後継者の情報交換の場づくり

  土浦普及センターでは,管内の養豚後継者は, 同年代同士が交流する機会が少ない,という声 を聞いたことから,飼養管理技術などの情報交 換の場づくりのための研修会を開催しました。


研修会の様子

  土浦普及センターでは,後継者を対象に絞っ た研修会は初めての試みでしたが,石岡市やか すみがうら市を中心に20〜40代の生産者10名が 参加しました。
  研修会では,新系統豚「ローズL-3」の紹 介,県内における飼料用米の生産利用に関する 情報提供と那珂市の上金幸広農業経営士から, 「種豚と種付けの管理について〜種豚場の観点 から〜」と題し,講和をいただきました。上金 氏の講和のなかで,「種付けがうまくいかなけ れば生産性はあがらない」と繁殖管理の重要性 や種付は適期を逃さないために,2回交配なら ば,半日ずつ交配する(1回目が朝の場合は, 2回目は当日の夕方,1回目が夕方の場合は, 2回目は翌朝に交配させる)と良い,と自家農 場の実践事例に基づいた提案がされました。ま た,就農してから現在の経営までを振りかえっ ての苦労ばなしや経営者としてのやりがいな ど,幅広く熱心に語っていただきました。
  土浦普及センターでは,これまで講習会には 経営主の父親が出席するケースが多く,若手同 士でも,今回初めて顔を合わせるという人が少 なくなかった,という声を受けて,来年度も研 修会を開催しながら,若手後継者同士のネット ワーク構築を図っていく予定です。


 地域内のレンコン残渣の利活用支援

  土浦普及センター管内は,レンコンの日本 一の産地です。圃場から掘り取られ,洗浄され たものの出荷規格にあわず処分されるレンコン も多いため,有効活用を目指し,豚へ給与して いる事例がありました。しかし,レンコンは夏 場が端境期となり,その期間は給与ができなく なっています。そのため,レンコンをサイレー ジ化し,周年給与できる技術を検討していま す。昨年度から,畜産センター及び養豚研究所 と連携し,レンコンサイレージを現地で試作し たり,生産したレンコンサイレージを肥育豚へ 給与し,肉質への影響をみるため官能試験を実 施するなど,技術構築にむけた活動を行い,地 域内での連携を進めて,新たなブランド確立を 支援していく予定です。



試作したレンコンサイレージ

(文責 小堤 万里子)