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「飼養管理の改善による養豚経営の安定」
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松信 元司さん
松信氏の養豚経営は、水田60aの水稲と畑作(野菜)120aと養豚を結びつけた複合経営で営まれています。
経営の規模は、種雌豚頭数100頭程度、種雄豚頭数10頭、候補豚頭数30頭、子豚頭数600頭、肥育豚頭数750頭の飼養となっています。
養豚経営の家族労働力は、本人と奥さんの2人で作業を分担しながら行なっています。
2人の作業分担は、本人が飼養管理全般(養豚+耕種)を担当し、奥さんは、主に管理人として繁殖関係を、
その他経営内の経営管理(記録・記帳)を担当し効率良く飼養管理・経営管理をしています。
@地域の状況
当地域は、気候条件も温暖でさらに交通条件にも恵まれた地域となっています。
畜産の状況は、養豚、酪農、肉用牛、養鶏の順にあり畜産の中では、盛んとなっています。
A経営の推移
昭和47年 養鶏+耕種+養豚 |
母豚 15頭 経営に参加 |
昭和56年 養豚+耕種 |
母豚 15頭 |
昭和58年 養豚+耕種 |
母豚 50頭 ストール舎新設 |
昭和59年 養豚+耕種 |
母豚 50頭 交配舎・分娩舎新設 |
昭和61年 養豚+耕種 |
母豚 75頭 ストール舎の改造・肥育 |
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舎・糞尿処理施設の新設 |
平成 元年 養豚+耕種 |
母豚 100頭 堆肥舎・コンポスト導入 |
平成 4年 養豚+耕種 |
母豚 100頭 奥さんが経営に参加 |
平成10年 養豚+耕種 |
母豚 100頭 |
@作業の分担
現在の労働力として本人と妻の2人なので、効率的に行なうため、飼養管理全般を本人が繁殖関係を妻が主体的に行なっている
A販売先の確保
販売方法については、販売先のニーズにあった肥育豚を出荷することに努め、肥育豚の斉一性を図っているが、販売先の条件にあわない肥育豚については、その条件でもっとも良い所に販売している。
B堆肥の有効利用
畜産をとりまく情勢は厳しいくなっている。この中でも環境問題は避けてとおれないところで、処理には神経を使っている。
処理には、コンポストを利用し堆肥化し出来た堆肥については、自己農地還元、近隣の農家に販売している。
それと、地域社会への貢献として、管内の小中学校の花壇造りのため堆肥を春と秋年2回提供している。
C生産費用の削減
濃厚飼料については、共同購入をし少しでも安くするため努力しています。
D繁殖成績の改善
平均分娩回数 |
2.3回 |
種雌豚1頭当り年間分娩頭数 |
26.6頭 |
当地域においても都市化の進展などにより、飼養環境の悪化や糞尿処理
等による環境問題の変化、農業従事者の高齢化・後継者不足による経営転換、廃業などにより畜産農家戸数が減少しておりますが、今後、
養豚経営を継続していくためにも、現在の成績より高い目標を持って、それにむかっていかに努力していくかが重要と考えております。
@経営の課題として
a 生産技術の向上
b 枝肉重量の是正
c 飼養施設の改善
A今後の経営目標
今後の養豚経営を進めていくために、生産性の向上や、飼養環境の改善などを行ない収益の高い経営を望んでいる。
a 繁殖部門
・繁殖豚管理の充実
・定期的な種雌豚の更新
・分娩の平均化(月毎)
b 肥育部門
・肥育期間の短縮
・事故率の改善