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平成24年「常陸牛」に関する各種取り組み
茨城県畜産農業協同組合連合会

 茨城県の銘柄牛である「常陸牛」は,茨城県 や常陸牛振興協会を中心とし,生産3団体(畜 連・全農いばらき・家畜商協)が連携して各種取 り組みを行っております。その結果,年々ブラン ドアップが進んできており,本会でもその一端を 担い平成24年には次の取り組みを行いました。


 1.美味しさに関する取り組み

 牛肉に関する美味しさの評価は,脂肪の「量 (霜降り)」から「質(うま味成分)」へと変化し つつあります。脂肪における「うま味」の主たる 成分として「オレイン酸」が注目されており,本会 でも牛肉中にオレイン酸を向上させる技術として 平成20年に「米油(ライスオイル)」で特許を取 得しました。また,平成24年には「食肉脂質測定 装置」を活用してオレイン酸含有量の測定を行 う取り組みも始めました。今後これらの技術活 用によって常陸牛が他銘柄と明確に差別化が図 れるよう,更に研究を進めてまいります。




 2.震災復興と原発被害の払拭

 本県は震災と原発事故の影響により大きなダ メージを受けました。中でも,風評被害の影響 は大きく未だ以前の販売価格には回復しており ません。そこで,生産者に対する原発事故の損 害に関しては,他団体と連携し東電に対する損 害賠償請求を行いました。また,平成24年は震 災復興に関する各種イベントが開催された年で した。本会でも「茨城県物産展」や「100円試食 店」等に出店し,震災復興と風評被害払拭に向 けたPR活動も行いました。




 3.協同組合の連携

 平成24年は,「国際協同組合年」として各協 同組合が連携して取り組みを行った年でした。 本会でも他組合と一緒に「福島の子供保養プロ ジェクト」で常陸牛ステーキを提供したり,「水 戸ホーリーホック」や「秋の収穫祭(牛久)」の イベントに出店する等,多くの来場者に常陸牛 を食べていただきました。イベントでの売れ筋bPは「常陸牛500円ステーキ」でしたが,今後は 良質・高級をPRしながら1,000円〜2,000円ス テーキへと徐々にランクアップできるよう努めて まいります。




 4.茨城大学との連携

 協同組合の事業として,茨城大学にて「協同 組合論」の講義が新設され,本会でも常陸牛に 関する「講義」と試食を含めた「牧場視察」の2 講座を担当しました。受講された学生からは,常 陸牛生産への認識が深まり美味しさも実感した と大変好評でありました。また,学生からは受講 レポートとして常陸牛ブランドアップに関する提 案をいただき,若者の違った視点から新たなヒン トをもらいました。今後も,常陸牛と茨城大学の コラボ等,新たな取り組みも行っていきたいと考 えます。




 5.商店会との連携

 本会の事務所は水戸市梅香にあり地元「くろ ばね商店会」の一員として,毎月第4日曜日に開 催される「くろばね朝市」に継続して出店してお ります。朝市では,本会「常陸牛」や野菜・魚を はじめ各種食材や美味しい料理が多彩にあり, 毎回多くの人手で賑わっております。これまでも TV東京の番組「出没!アド街ック天国」や各種 情報誌にも取り上げられたこともあります。数年 前は「切落し」しか売れなかった常陸牛が,回を 重ねるごとに徐々に定着し,最近では売れ筋商 品が「肩ロース」や「ステーキ」へとランクアップ しております。


 6.常陸牛PR自販機の設置

 本会事務所のある「茨城県畜産会館」玄関 に,常陸牛の広告が入った自動販売機が設置さ れました。この自販機は,常陸牛振興協会とキリ ンビバレッジ(株)の協力によりできた機械で,本 機が記念すべき第1号機です。一般の方からは 「牛肉の自販機?」と多少誤解もされましたが, PR効果は絶大です。今後は,県内各所にこの 自販機が増えていくことを期待しております。