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     平成23年度 > 5月号 : 茨城県畜産関係新任あいさつ


茨城県畜産関係新任あいさつ




       茨城県県北家畜保健衛生所長    井野 壽麿


   この度、県北家畜保健衛生所長を拝命しました。よろしくお願い致します。
   平成22 年度は4 月20 日に発生した宮崎県での口蹄疫、11 月に始まった高病原性鳥インフルエンザの各地での発生、まさに畜産界にとっては、未曾有の危機といっても過言ではありませんでした。このことを受けて、家畜伝染病予防法が改正され、4 月4 日に公布されました。これは、口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザの発生状況から、発生予防、早期の通報、迅速な初動などに重きを置いたものであり、今後も家畜伝染病の発生予防、まん延防止はますます重要となってまいります。当所としましても、迅速な病性鑑定と迅速な初動防疫の対応に努めてまいります。さらには、3 月11 日に発生した東日本大震災では、東北三県はもとより、茨城県でも当所管内を中心に大きな被害がありました。さらに福島第一原子力発電所の被災による放射能汚染問題では、県内の原乳がほぼ一ヶ月出荷停止となりました。これ以外にも茨城県の農林水産業にとって大きな影響を及ぼしました。この影響の回復はなおしばらく時間が必要と考えます。この他にも、飼料価格、畜産物価格、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)等の畜産経営には厳しい状況にありますが、疾病の発生予防や生産性の向上、畜産物の安全性の確保を通して、畜産の発展に寄与して行きたいと考えますので、皆様のご指導、ご鞭撻をお願い致します。




       茨城県県南家畜保健衛生所長    菊池 理之


   ご挨拶に先立ち、東日本大震災の被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
   この度の定期人事異動により、県南家畜保健衛生所長を拝命いたしました。県南家畜保健衛生所は平成18 年以来5年ぶりの勤務となりますので、よろしくお願いいたします。
   県南地域は都内通勤圏内であり、つくばエクスプレス沿線地域の宅地化等も進行して、管内では畜産農家数が減少する一方、混住化が一層目立っています。
   昨年度は宮崎県の口蹄疫や国内各地での高病原性鳥インフルエンザの発生など、家畜防疫にとって大変忙しい一年でした。特に口蹄疫では地域経済全体にまで大きな被害をもたらしたことはご承知のとおりです。しかし近隣諸国の状況も鑑みると、これら重要家畜伝染病の国内侵入リスクは高く、当所でも引き続き発生防止に取り組んでおります。
   さて、ここ数年の畜産物消費の伸び悩みや穀物・原油価格の高止まりなど、畜産経営を取り巻く状況は厳しいものですが、それを支える柱の1つとして家畜衛生対策は大変重要であることに変わりはありません。
   私ども家畜保健衛生所では、畜産経営の一助となるよう、また農家の皆様に安全・安心な畜産物を生産していただくため、今後も家畜伝染病の検査業務や「畜産物生産ガイドライン」の遵守指導等に努めてまいりますので、引き続き関係各位のご支援ご協力をよろしくお願いいたします。




       茨城県畜産センター 養豚研究所長    羽成 勤


   この度、養豚研究所長を拝命いたしました。どうぞよろしくお願いします。
   畜産を取り巻く情勢は、生産資材価格の上昇、消費停滞による生産物価格の低迷、地域環境への負荷の問題、疾病対策への対応など多くの課題が存在しています。
   安定した養豚経営を維持するため、行政的には各種施策が講じられておりますが、試験研究機関の役割としては、技術的支援に係わる成果が求められています。
   当研究所では、従来から系統豚の造成を行っており、優良純粋種として活用されるとともに、銘柄豚肉ローズポークの基礎豚となっております。本年7月には、新たな系統豚としてローズL−3が認定され、供給が開始されますので、活用をお願い申しあげます。
   また、これまでは雌系統のみの造成でありましたが、産地間競争の激化等に対応した肉豚の高品質化を図るため、平成28 年度の造成完了を目標に、雄系であるデュロック種の系統造成を開始する予定です。
   このほか、最近話題となっている飼料用米の利用について、2年間の研究が実施され、その成果の活用が図られつつあります。飼料用米は水田農業の維持と飼料自給率の向上のために必要性の高い課題であり、給与技術の確立によりその利用性が拡大されるものと思っております。
   一方、飼料自給率の向上を図るためには、残渣や未利用資源等の有効利用、いわゆるエコフィードの利活用も大きな課題となっております。この点に関しましては、コストリスクと豚肉の差別化とを加味した研究課題として取り組んでおります。
   今後とも、現場のニーズに対応した課題設定等に努め、より良い研究に取り組む所存でございますので、関係各位のご指導ご鞭撻をお願いして、就任のご挨拶といたします。