関東肉牛枝肉共進会は、1都6県の家畜商業協同組合で組織している関東肥育牛振興協会が主催で、各県家畜商組合が持ち回りで開催しております。
 本年は、神奈川県が当番で、11月14日から16日の3日間、横浜市中央卸売市場食肉市場において開催されました。
 出品は第1部黒毛和種35頭(各都県5頭)、第2部交雑種15頭(各都県2頭、当番県3頭)の計50頭で実施されました。
 本県は17年、18年と2年連続団体優勝を成し遂げており、今年は3連覇がかかっている共進会ですので、山口武平理事長をはじめ出品者、県、関係団体が一丸となって取り組みました。
 第1部黒毛和種は、茨城町の石崎均さん出品の「栄泰号」が最優秀賞に輝きました。素牛は宮崎県産、父は福之国、母方祖父は大将、30カ月齢で体重866s、格付けA−5、ロース芯面積86、バラの厚さ9.5、皮下脂肪1.9、歩留78.1%とトップの成績でした。また、脂肪交雑bP2、肉色、肉の光沢、脂肪の質とも良好で、肉質面では群を抜いており、肉量と肉質のバランスがとれた枝肉との講評でした。枝肉単価は相場が下げ気味のこともあって、3,003円で取引されました。
 第2部交雑種では常陸大宮市の木村和義さん出品の「山方1号」が最優秀賞になりました。月齢は25カ月、体重794s、格付けB−5、ロース芯面積48、バラの厚さ8.5、皮下脂肪2.4、歩留70.8%、脂肪交雑bW、肉色・光沢等に優れた枝肉との講評でした。枝肉単価は1,831円で取引されました。
 その他の本県入賞者は、優秀賞に肉用牛振興研修農場(第1部)、1等賞に播田実一美さん(第1部)が受賞しました。
 各都県対抗の団体の部は、茨城県が第1部、第2部とも最優秀賞を獲得し、また入賞者も多かったことから、2位の埼玉県を大きく引き離して、ダントツの優勝でした。
 これで念願の3連覇を果たすことができました。他県の方からは「茨城県の生産者はいつも良い牛を作りますね、とてもかないませんよ」と言われ、本県の肉牛作りの情熱と肥育技術の高さを知らしめることができました。
 また、本県の銘柄畜産物である常陸牛の名声も一層高められ、ブランド化が進むものと期待しております。