平成14年度後期牛群審査及び後代検定体型調査を、2月17〜2月28日の12日間実施致しました。今回は、牛群審査の受検戸数が20戸・審査頭数313頭と改良委員会の委員を初め優良牛導入者の協力により受審戸数・頭数とも大幅な増加となっております。昨年より牛群審査においてVG牛(85点以上)が少しづつ出るようになってきており、本県エクセレントが、前々回・前回に続き誕生いたしました。 また、今回も若齢での高得点牛が続々と出現してきており、過去の導入事業等の成果が徐々にではありますが確実にでてきております。 今回も前回に引き続き、茨城町弓荒井裕一郎氏が本県最高得点3頭目のエクセレント牛誕生(自家産2頭目)という快挙を成し遂げました。本牛は県内を代表するショウカウで1昨年の第12回関東地区共進会では優等賞2席入賞、また昨年の第6回全日本BWショウの成年級に出品され、3席に入賞するなど本県を代表するショウカウの1頭であり、今年の酪連情報新年号の表紙を飾った高体型の牛であります。 ![]() 本牛は1昨年の第12回関東共進会後の審査で、高得点を期待しましたが、泌乳後期のため87点にとどまりましたが、産次を重ね今回エクセレントの期待が持てる1頭でありました。平成9年8月2日に千葉全共出品牛を母に、その当時ショウ出品が多いブラウンデール スターダストを本会計画交配により誕生いたしました。未経産牛時は子宮の状態が悪く初産分娩が遅れてショウにデビューいたしました。岡山全共への最終出品選定まで残りましたが、本人に最終候補牛が2頭いたために、岡山全共を辞退した牛でもありました。 |
その後の賞歴は下記のとおりですが、関東を代表するショウカウであります。 本牛は昨年8月双子を難産の未分娩し、体調が戻らず一時は県共進会の出品も危ぶまれましたが、手厚い管理により県共2席、そして第6回全日本BWショウでは他県の並み居るエクセレント牛出品の中で3席という快挙を成し遂げました。 今回初のエクセレント挑戦で見事に県内最高得点2頭目の自家産エクセレント牛(90点以上)(5−6月 3産 一般外貌89点・肢蹄87点・乳用牛の特質89点・体積92点・乳器93点)を獲得いたしました。 各部の得点のとおりフレームが優美で、肢蹄もしっかりとしており、乳用牛の特質に富み体積も充実しており、乳房は力強さがあり付着も強く高さ幅があり、乳頭の形状・配置も素晴らしいものがありました。また、各産次の能力も下記のように高能力を誇っており、名実共に県内最高得点のEX牛となりました。今後も更に高得点を望め、またショウカウとしても楽しみ牛であります。 現在、荒井氏は乳牛改良委員会の委員として、そして県内若手のリーダーとして乳牛改良に力を注いでおり、高得点牛・高能力牛を多く飼養しており、ハツコーファームからニューワールドと冠名は父である裕氏から本人に変わりましたが、両氏はもとより家族の乳牛改良の成果と日々の飼養管理の成果が見事に花咲いた今回のエクセレント牛誕生でありました。今後は次のエクセレント牛をめざしている若き後継者もおりますので、益々のご活躍をお願い申し上げます。 当会といたしましても、今後も更なる改良意識を継続的に持ちつつ、乳牛改良委員会を中心とした改良事業を展開し、各種改良事業の成果が上がってくるように、各ショウへの積極的な出品をするなど栃木全共の上位入賞を目指し、全体的な底上げを図って行きたいと思いますので改良事業へのご協力をお願い申し上げます。 今後、次回の審査においてもエクセレント牛も続々と誕生が望める状況になってきておりますので、牛群審査及び体型調査の受検をお願いいたします。 尚、毎年牛群検定農家にお願いしております後代検定調整交配用精液の利用と生産された娘牛の保留育成・早期登録・検定への未経産加入をお願い致します。 |