国民生活にとって欠かせない安全で良質な畜産物の安定的供給をはじめ、地域社会の活動維持、自然環境の保全等の役割はますます重要となっている中で、畜産を安定的に営んでいくためには、環境問題に対する国民の意識の高揚等に対応し、家畜排せつ物について、野積み、素堀等の不適切な管理を解消し、その有効利用を図ることが極めて重要になっております。
 茨城県畜産協会と茨城県たい肥利用促進協議会は堆肥の有効利用を推進するため平成14年10月5〜6日に開催された八郷町の「茨城県畜産センター公開デー」、続いて平成14年10月12〜13日に行われた「大好きいばらき県民まつり2002」の会場に堆肥コーナーを出店し、堆肥の利用情報等に関する普及活動を実施した。

 茨城県畜産センター公開デーでは、畜産関係団体が行った「ミルクメッセ2002いばらき」、「畜産環境機会展示」、「いばらきミートフェア」が同時開催され、家族連れなど約2万5千人でにぎわった。
 家畜糞尿処理機械の展示コーナーには16のメーカーから、固液分離機、粉砕機、醗酵・乾燥装置、コンポ等が出品され、家畜農家の関心は高く、セールスの人たちも実演、相談・引き合いと汗だく。また、普段見慣れない機械の展示に関心を示す消費者も多く盛況であった。
 堆肥相談のコーナーでは畜産農家から「良い堆肥づくりの条件、堆肥の成分、副資材の使用、熟度の状態」についての相談が、一般の方からは「どうしたら買えるか、家庭菜園ではどの位必要か、堆肥にはどのような種類があるのか、値段は」等といった質問が寄せられた。

 堆肥無料配布コーナでは、実際に堆肥を使ってもらい堆肥のよさを知ってもらおうと、豚糞堆肥1,000袋(1袋2s)を無料で来場者に配布した。
 笠間芸術の森公園で開催した「大好きいばらき県民まつり2002」の会場で行った堆肥相談コーナーでは特に一般消費者の方から家庭菜園での施肥方法や効果について相談があり、堆肥の無料配布付(牛糞堆肥500袋、鶏糞堆肥500袋(1袋2s))を受けた人は「早速野菜づくりに使ってみたい、プランターでキレイな花を育てたい」等、好評であった。

今後の予定
1.茨城県堆肥コンクール
 畜産堆肥の利用促進を図るには、耕種農家から要望が高い、成分表示と安定した品質維持を推進することが重要であります。このため、たい肥利用促進協議会会員で、豚又は採卵鶏・ブロイラーの排せつ物を原材料とする堆肥を生産する20名について、現物審査、成分分析、現地審査及び書面調査により、堆肥の生産、流通の状況等を総合的に判断して判定します。12月に採取したサンプルを1月中に分析評価を行い1月下旬に開催する、畜産経営セミナー会場において表彰する予定です。
2.堆肥利用月間(たい肥無料配布)
 たい肥を実際に使用して良さを体験して頂くために実施します。
JAひたち野小菊部会の生産者4名面積55a10t
JA水戸常澄支所キュウリ部会生産者8名100a25t