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     平成23年度 > 3月号 : 第39回常陸牛枝肉共励会開催(復活に手応え)


第39回常陸牛枝肉共励会開催(復活に手応え)
常陸牛振興協会  谷 口  勇

 茨城県常陸牛振興協会主催の第39回常陸牛枝 肉共励会が東京食肉市場において開催されまし た。(2/29 〜 3/2)
 協会主催の枝肉共励会としては、東日本大震 災・原発事故以来となりました。風評被害や汚染さ れた稲ワラ給与問題で、一時は牛枝肉価格は大暴 落となり、生産者をはじめ関係者一同大変な思い をいたしました。それだけに今回、復活に向けた思 いは皆な強いものがありました。


名誉賞の中嶋牧場ファミリー

 2月29日に小美玉市の県中央家畜市場に、今回 出品する指定生産者が丹精こめて肥育された、黒 毛和牛雌5頭、去勢45頭、総数50頭が勢ぞろいし た光景は壮観でした。
 どの牛も常陸牛としての、使命感を果たそうと決 意が感じられました。また、当日参加された生産者 は名誉賞と最優秀賞候補牛を真剣なまなざしで選 び投票していました。
 3月2日に枝肉審査が早朝から行われ、県肉牛 研究所の宮部所長を審査委員長に、日本格付協 会・東京食肉市場・JA全農ミート・潟Rシヅカ社長 が審査に当たりました。
 慎重なる審査の結果、名誉賞には常陸大宮市 の拠島牧場さんの去勢牛「久茂栄」号と決まり ました。枝肉重量524kg、ロース芯面積98cm2、BMS12の堂々たる立派な常陸牛でした。
 最優秀賞には同じく常陸大宮市の旧纉。牧場さ んの「頼朝」号が選ばれ、内容も名誉賞に準ずる 肉質でした。販売単価の方は風評被害や景気低迷 の逆風の中、1頭当たりの平均販売金額は956,161円となり、ま た、平均販売単価は1,794円でした。平 均枝肉重量は533kg。
 枝肉重量を除いていずれも前年を下回りましたが、 この時期としては大いに健闘をしました。また、 常陸牛刻印率(AB4等級以上)は前年の90%を 上回る94%となり、市場関係者からは注目され大 いに評価を高めました。


表彰式

 このことは、生産者の日頃の努力と牛を選ぶ選 畜眼の確かさが証明されました。褒賞授与式に も生産者や関係者が80名を超える参加者が出席 し、現状を何とかしたいの思いと熱意がひしひしと 感じられた共励会でした。


名誉賞枝肉-BMS12

 受賞者は以下のとおりです。

 ・名誉賞 「久茂栄」号 拠島牧場
  単価 3,181円/kg
 ・最優秀賞 「頼 朝」号 旧纉。牧場
  単価 2,694円/kg
 ・優秀賞1席 「糸那美」号 加藤 朝巳
  単価 1,939円/kg
 ・優秀賞2席 「番場826の2」号 立原 拓也
  単価 2,302円/kg
 ・優秀賞3席 「茂人449」号 関 良一
  単価 2,131円/kg
 ・優良賞7点 「かずこ」号 大津 一夫
  単価 2,190円/kg ほか6点