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     平成23年度 > 9月号 : 常陸牛のさらなる飛躍を願って


常陸牛のさらなる飛躍を願って
茨城県常陸牛振興協会 事務局長 谷口 勇

 6年間常陸牛振興協会の事務局長として、「常陸牛」の普及に尽力されてきました 大槻氏に代わり、この7月から常陸牛振興協会運営に携わる谷口(やぐち)です。思 えば3月11日に発生しました、東日本大震災と同じくして発災した福島県の原発事 故は私たちの生活や行動に大きく重くのしかかっています。
 とくに、原発事故では放射性物質という目に見えないものに対し、誰もが恐怖感を 抱くようになりました。
 7月に入り、福島県でセシウムに汚染された稲わらを給与した肉牛から、基準値以 上の放射性物質が検出されたとの、マスコミによる報道で、消費者は一斉に牛肉から 消費行動が遠ざかってしまいました。
 肉牛枝肉価格は急落し、目を覆うばかりの展開に生産者をはじめ関係者は、何をし たら回復するのか、一時は動揺するばかりでした。
 幸い県内において8月1日と畜から、全頭検査を行い、安全性を確認した証明書を 発行することで、購買者は安心して牛肉を買うことが出来、市況もかなり回復してま いりました。しかしながら、一度牛肉から離れた消費者を呼び戻すには、相当の努力 が必要かと思います。
 9月に入り実りの秋となり、新米、なし、くり、ぶどう、かき、野菜等がめじろ押 しの収穫でまさに味覚の秋です。
 協会としても、味覚の秋に合せ「常陸牛」の消費拡大と信頼回復のため試食会や指定 店・推奨店でのキャンペーン等を積極的に展開してまいりたいと考えています。マス コミ、メディアに対しても働きかけ、茨城県民に広く情報を提供し、食べに出かけた り、購入したりする行動のきっかけになれば良いなと思っています。
 現在、「常陸牛」の販売指定店・推奨店は県内と県外合せて406店と急拡大して まいりました、協会としても指定店と推奨店と連携して、消費者が牛肉に関心をもっ て消費行動に向かうよう最大の努力を傾注してまいりたいと思います。長く地道な努 力が求められます。関係者の皆様の絶大なるご支援とご協力をお願いいたします。