オーエスキー病(AD)は平成20年12月のAD
防疫対策要領改正以降、新体制でAD清浄化を目
指しています。今回、新体制後2年間の管内の取
り組み状況と問題点について報告します。
1 管内の豚飼養状況
9市町村108戸、約10万5千頭が飼養されてお
り、5市以外は市町村に散在しています。飼養規
模は30 〜 7000頭で、30 〜 2000頭の中小規模
経営が9割を占めています。
2 ステータス区分
農場毎のステータス区分(�T〜�W)は�U前期が
26戸、�U後期が75戸、�Vが7戸です(H22.11月
現在)。
3 検査状況
第1期(H20.11月〜 H21.12月)、第2期(H21.11
月〜 H22.11月)の各期間内にステータス�T及び�U
は14頭、ステータス�Vは29頭程度の抗体検査を1
〜4回実施しました。採材方法は農場またはと場
で、一部の農場では複数回の検査を実施しました。
4 検査結果
�@検査戸数及び頭数の陽性率
第1期に比べ第2期では戸数及び頭数ともに減
少傾向で、特に肥育農場での清浄化が目立ちまし
た。
5 問題点
�@農場採材の重要性
管内では35%の農場がと場採材(肥育豚のみ)
で、母豚のAD浸潤状況が把握されていません。
一方、陽性農場ではAD清浄化をするために定期
的なAD浸潤状況の把握及びワクチン接種日齢の
適期確認が必要です。AD清浄化するために、今
後は全戸農場採材を実施してく必要があります。
�AAD陰性豚の流通徹底
市場へ販売する豚や一部の種豚販売農場につい
てはAD陰性豚を販売しているものの、全ての農
場で陰性豚の流通が徹底されていない現状があり
ました。一方、購買者の中にはAD浸潤農場から
導入していた農場もありました。今後はAD清浄
化への十分な理解が得られるよう、販売農場及び
購買者の両面からAD陰性豚の流通について再徹
底するよう指導強化していく必要があります。
�B陽性農場のワクチン接種徹底
陽性農場の中にはAD清浄化を半ばあきらめて
いる農場もあり、ワクチン接種に消極的な農場も
あります。豚価の低迷等による経済的な理由で接
種出来ないと主張された場合には、ワクチン接種
への指導が困難になってしまいますが、管内また
は地域のAD浸潤状況を示しながら、AD清浄化へ
の理解を求めていく必要があります。
�C陽性農場のADウイルス沈静化
陽性農場の中には農場内でADウイルスが沈静
化されない農場があります。全頭ワクチン接種し
ている農場でも必ずしもそれだけではウイルスの
動きを止めることが出来ないため、併せて飼養環
境の改善やピッグフローの見直しが必要です。し
かし、農場側のやる気と実行性がないと対策が進
まず、ADウイルスが沈静化しないのが現状です。
陽性農場におけるピッグフローやワクチン接種は
様々であり、定期的な農場検査を実施しながら、
その結果をもとに農場に則した対策を生産者と指
定獣医師とともに考えていくことが重要で、今後
は全ての陽性農場において重点的に実施していく
必要があります。
�D陰性農場でのワクチン接種
現状ではAD清浄農場でもADウイルスの侵入防
止を理由にワクチン接種を希望する農場も多く見
られます。AD浸潤農場も混在している管内の状
況では行政側から強制的に中止を求めることは困
難です。現在までの検査結果等からAD浸潤状況
が把握されつつある中、戸数が比較的少ないAD
清浄地域では、生産者及び指定獣医師等の関係者
会議を開催することで、ワクチン接種中止への十
分な理解を求めていく必要があります。
6 今後の指導方針
新体制後、全ての農場におけるAD浸潤状況が
把握され、徐々にAD清浄化に向かいつつありま
す。今後も本県のAD検査及び指導方針に基づい
て実施していくことは勿論ですが、今回明らかに
なった問題点を解決するために、引き続き取り組
みを強化して、生産者及び指定獣医師等とともに
AD清浄化を目指します。
|