施設の低コスト化について
平成12年の建築基準法の改正により堆肥舎はさらに規制緩和が進みました。今回の改正のうち、堆肥舎の積雪加重の低減は本県には関係ありませんでしたが、屋根材に透過性のあるフィルム等が使用できるようになったり、開放式発酵処理施設等の施設が工作物扱いになったり、畜産にとって大きな改正でした。これにより、施設建設の低コスト化がいっそう進むものと期待されます。

一方、建築費に占める資材費の割合は、40〜50%ととなっており、残りは加工費、人件費となっています。つまり、低コスト化には規制緩和による資材費の低減は意味あるものですが、人件費を圧縮した方が、効果は大きいのです。

今、各地で工夫を凝らした簡易施設が数多くできています。パイプハウス利用の堆肥舎やシート利用の簡易浄化槽等です。北海道や福島、栃木では、堆肥舎の床面にシートを敷いて、その上に山砂などを敷き固めて、コンクリートの代わりにしている事例もあります。工夫次第でまだまだ低コスト化は進むと思います。