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県内で豚流行性下痢(PED)が発生!
茨城県県南家畜保健衛生所

 豚流行性下痢(以下,PED)はPEDウイルスを原因とする豚の急性伝染病で,家畜伝染病予防法により届出伝染病に指定されています。
 水様性下痢を主徴とし,すべての日齢の豚が罹患しますが,下痢以外の症状としては,繁殖豚では嘔吐の他,食欲減退、泌乳の減少〜停止,肥育豚では食欲減退,元気消失(一週間ほどで回復)があげられます。PEDは特に若齢豚で症状が重篤化しやすく,哺乳豚での死亡率は時に100%に達することもあり経済的損失が大きい疾病です。
 平成25年10月,7年ぶりに沖縄県で発生し,その後全国的に発生が続いています。茨城県では平成25年11月に沖縄県に続いて国内2例目の発生があり,平成26 年5月末までに計8農場の12 , 846頭(繁殖豚477頭,子豚12,369頭)で発症し,5,070頭が死亡(すべて哺乳豚)しました。それ以降、本県では発生はありませんで したが,今年に入り県北管内で新たな発生があり,鹿行管内の養豚密集地域で発生が続いたことから,昨年10月に策定された『PED防疫マニュアル』に基づき,この地域を特別防疫対策地域に指定し防疫対応を強化しています。
 農場内にPED ウイルスを侵入させないために,飼養衛生管理基準を遵守するとともに以下の点に心がけて下さい。
 @異常畜の早期発見と早期通報
 A畜産関連施設入退場時の消毒徹底
 B農場や豚舎出入口の消毒徹底
 C他の養豚農場への出入および農場内への立入を制限
 D母豚へのワクチン接種
 また,消毒はPED対策としてとても重要で,『やったつもり』ではなく『できていないところがないか』という意識の持ち方が大切です。特に複数の畜産関係車両が出入りする家畜市場やと畜場等では,不特定多数の農場由来の豚糞便に汚染される可能性があります。家畜運搬車は車両全体,特にドアノブ・タイヤ・タイヤハウス・荷台・運転席・ペダルの洗浄・消毒実施をお願いします。





※通常と異なる下痢や嘔吐などPEDと疑わしい症状が見られた場合は,早急に管轄の家畜保健衛生所へご連絡願います。
<連絡先>
  県北家畜保健衛生所 TEL 029−225−3241   県南家畜保健衛生所 TEL 029−822−8518
  鹿行家畜保健衛生所 TEL 0291−33−6131   県西家畜保健衛生所 TEL 0296−52−0345