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第13回たい肥コンクール表彰式及び土づくりセミナー開催される
(公社)茨城県畜産協会



  家畜排せつ物の適正な管理とその有効利用に努め,良質な堆肥の生産と流通促進を実践している畜産農家を顕彰するため,公益社団法人茨城県畜産協会・茨城県たい肥利用促進協議会主催による第13回茨城県たい肥コンクールを開催し,上位入賞者の栄誉を称え,平成25年11月28日,笠間市 笠間公民館において,表彰式を行いました。
 このコンクールは,平成13年度の第1回から,毎年度行い,今回で第13回目を迎え,協議会会員の皆様へも毎年行われるイベントとして,浸透してきております。
 今年度は,大家畜部門(乳用牛・肉用牛)を対象とし,乳用牛9点,肉用牛9点,乳用牛・肉用牛の複合経営1点,合計19点の出品があり,書面調査,官能審査,成分評価の項目を審査基準に基づいて審査し,更に,堆肥の生産・流通状況や環境への配慮を含めた現地審査により,総合的に評価して入賞4点が選定されました。
 審査報告では,佐野元彦審査委員長(県畜産センター長)より「官能審査は色・形状については副資材の種類・量により差がありましたが,臭気については不快臭が強く感じられるものはなく,全般的に良好な堆肥と評価しました。
 成分分析については水分,pH,EC値(電気伝導度),硝酸態窒素,窒素,リン酸,カリ,CN比(炭素窒素比)の8項目について評価しました。水分含量の平均は50%と適正な値でした。EC値については0.6から7.3mS/pと堆肥によって幅が大きかったです。肥料成分の平均値は窒素1.3%,リン酸1.5%,カリ1.4%であり,3成分のバランスがとれたものが多くありました。また,CN比の平均値は16.2となり,多くの堆肥が,土作りはもちろん肥料的な利用ができるものと評価しました。
 山口康彦さんの堆肥は,窒素,リン酸,カリのバランスが良く,またCN比が14.7と20点満点で,耕種農家にとって利用しやすい堆肥と評価し,最優秀賞としました。」と報告がありました。
 最優秀賞となった山口さんの堆肥は,副資材にモミガラ,太陽熱を利用したハウスランナーを用いて水分調整を行い,そのあと堆肥舎で5〜6ヵ月かけて堆肥化しております。また,過去のコンクールにおいても,優秀賞,優良賞に輝くなど実績もあり,安定した堆肥の生産がされていることが証明される結果となりました。
 なお,特別賞として最優秀賞受賞の山口康彦さんに茨城県知事賞,優秀賞受賞の新妻洋治さんに茨城県農林水産部長賞が授与されました。
 表彰式のあと,最優秀賞受賞者による「良質堆肥の生産について」の事例紹介があり,続いて茨城県農業総合センター農業研究所 研究調整監 塚本心一郎氏から「水田における牛ふん堆肥連用時の水稲施肥診断法」について,明治大学黒川農場 特認教授 藤原俊六郎氏から「家畜ふん堆肥を使って施肥を削減」の講演がありました。
入 賞 者
  最優秀賞(特別賞:茨城県知事賞)
   ●山口 康彦 様(水戸市:乳用牛)
  優秀賞(茨城県農林水産部長賞)
   ●新妻 洋治 様(北茨城市:肉用牛)
  優良賞
   ●石井 典憲 様(大子町:乳用牛)
   ●大木流作堆肥生産組合 様(守谷市:乳用牛)

 
塚本氏の講演
 
藤原氏の講演