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県西地域特定家畜伝染病防疫シミュレーション
茨城県県西家畜保健衛生所

   
防護服の着脱
防染テント
健康チェック(血圧測定)
防疫作業終了後の消毒


  これまで,高病原性鳥インフルエンザ防疫演習は,県内合同で年1回実施してきましたが,今年度から,農林事務所や市町村との連携体制を強化するため9月から10月にかけて家畜保健衛生所単位で地域毎に行うこととなりました。
 県西地域では,去る9月12日,筑西市明野公民館(筑西市海老ヶ島)において,県西農林事務所と県西家畜保健衛生所が協力して県西地域特定家畜伝染病防疫シミュレーションを開催しました。管内の市町,保健所,警察署,民間家畜防疫員,畜産関係団体,関東農政局,(独)家畜改良センター,隣接県家畜保健衛生所及び県関係機関など現地対策に協力して頂く関係者に対して広く呼びかけを行い約130名の参加を頂きました。
 演習に先だち,現地対策班統括監の県西農林事務所羽部所長から,高病原性鳥インフルエンザ等の特定家畜伝染病が発生した際,迅速・的確な防疫措置の実施は,管内市町をはじめとする地域の連携が重要であることから,今回,県西地域の各関係機関が参加しての防疫シミュレーションを開催しましたと挨拶がありました。
 机上演習では,県西地域の実在する養鶏場で高病原性鳥インフルエンザが発生したと想定し,今回新たに作成した防疫作業マニュアルに沿って,防疫計画の作成,初動防疫に必要な業務と実際の防疫作業についてシミュレーションを行いました。特に,ウイルスの拡散防止のキーポイントとなる通行制限は地元の筑西警察署と検討し決定しました。消毒ポイントの設置場所は,発生に備えた準備として,管内市町で昨年度からリストアップを進めている候補場所から選定しました。また,家保職員による防護服の着脱のデモンストレーションを行い,ウイルスを発生農場外に出さない脱衣の仕方を確認しました。


 体験型シミュレーションでは,発生農場で防疫措置を行う現地対策班の対応能力向上及び関係機関の連携強化を図ることを目的に,防疫支援センター,通行制限ポイント,発生農場サポート拠点,発生農場をグラウンド等に設置し,防疫作業者の1日の流れと各場所での作業を実体験してもらいました。
 サポート拠点では,防疫作業者のより高いバイオセキュリティを確保するために,防疫作業後,発生農場から退出時に用いる除染テントを設置しました。
 シミュレーション終了後は,演習の評価を行うため総合討議を行いました。動物衛生研究所O.Bの志村亀夫先生からは,体験型シミュレーションを地域で行うことは有意義であり,2005年の茨城県での発生の経験が活かされたシミュレーションだった。今後は,大規模養鶏場での発生を想定したシミュレーションを行う必要がある。また,筑波大学付属病院人見重美先生からは,ウイルスの身体への汚染がないように,防護服の脱衣方法の更なる検討が必要とのご意見を頂きました。
 さらに,次回開催の防疫シミュレーションの参考に,体験者及び見学者に対し,発生から防疫作業までの流れについて,机上並びに体験型シミュレーションそれぞれについて理解度を聞いたところ,概ね理解できたとの回答を頂きました。その他,今回のような演習を毎年開催して欲しい。除染テントの見学ができてよかった。防護服を着用してみたい。消毒ポイントの作業をやって欲しい。発生時の各機関への連絡体制を示して欲しいなど要望もたくさん頂き,参加者の関心の高さがうかがえました。
 わが国では2011年以降,幸いにして,高病原性鳥インフルエンザの発生はありません。しかし,中国,台湾等のアジアの近隣諸国においては散発的な発生があり,依然として,海外からわが国にウイルスが侵入する可能性が高い状況は続いていることから,万一の発生の際,迅速・的確な初動対応ができる体制を整えていくために,このような体験型防疫シミュレーションを地域で引き続き実施していきたいと思います。