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                                衛生所合同高病原性鳥インフルエンザ防疫演習


茨城県鹿行農林事務所,茨城県鹿行家畜保健
衛生所合同高病原性鳥インフルエンザ防疫演習
茨城県鹿行家畜保健衛生所 前田 育子

 我が国では,平成22年11月から翌年3月にかけ て,9県24養鶏場で高病原性鳥インフルエンザの 発生があり,同時期に北海道稚内市大沼のカモ, 鹿児島県出水市のナベツル等,全国各地で野鳥 からも高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出 されました。そして,千葉県では,東日本大震災の 2日後の3月13日に発生があり,停電,断水,ガソ リン不足のなかで防疫作業が行われました。当所 管内は千葉県と隣接しており,当時,管内養鶏場 の立入調査が行われました。未曾有の災害時と 同時に家畜伝染病が発生したとしても,私たちは 粛々と適切な防疫措置を講じていかなければなり ません。
 その後,我が国で高病原性鳥インフルエンザ の発生はありませんが,近隣諸国の状況をみる と,中国,台湾,ベトナム等で散発的に発生が確 認されており,依然として海外からウイルスが侵入 する可能性がい状況は続いています。
 渡り鳥の本格的な飛来の時期を迎え,侵入防 止対策,まん延防止対策を確認しておく必要があ ります。
 今回,我々は,防疫指針に基づき発生時に迅 速・的確な初動対応により,発生から24時間以内 で殺処分,72時間以内で焼却処分が完了するよ うに,12月12日,鉾田合同庁舎大会議室と駐車場 を会場として,鹿行農林事務所,鹿行家畜保健衛 生所合同の高病原性鳥インフルエンザ防疫演習 を行いました。


発生農場の情報の掲示

 演習に先立ち,現地対策班統括監の鹿行農林 事務所小林所長から,高病原性鳥インフルエンザ の発生時には,我々が先頭に立ち,指揮命令をす ることになります。今回の合同防疫演習を機に心 して防疫体制を整えるようにとのあいさつがあり ました。


現地対策班統括監の小林農林事務所長あいさつ

 机上演習では,当所から異常鶏の通報から防 疫措置開始までの準備段階における鹿行農林事 務所職員の動員体制,作業内容をスライドで説明 しました。


スライドによる説明

 実地演習では,参加者に対して,防護服等の着 用の目的は,作業従事者が発生農場のウイルス に感染しない,ウイルスを農場外に持ち出さない ために行うものであることを明確にしたうえで,防 護服,帽子,手袋,マスク,長靴の着脱を行いまし た。さらに,消毒ポイントや農場消毒で使用する 動力噴霧器の扱いに慣れるため始動の仕方,動 力噴霧器による車両消毒を行いました。


防護服等の着方(手袋の装着)


防護服等の着方(ゴーグルの装着)


駐車場での実地演習


動力噴霧器の使用方法の説明


車両消毒の様子

 万一の発生の際には,初発でウイルスを封じ込 め,続発させないために,迅速・的確な初動対応 を行わなければなりません。今回,防疫活動で重 要な役割を担う職員が,机上演習では,準備段階 において作業の一連の流れを実感することがで きたこと,実地演習では,防護服の着脱,動力噴 霧器の使用上の注意すべきポイントがわかったこ と等有意義な演習となりました。来年度も引き続 き実施していく予定です。