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ホーム > 畜産茨城平成24年度 > 5月号 : 茨城県畜産関係新任あいさつ |
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茨城県畜産関係新任あいさつ |
このたび茨城県畜産センター長を拝命いたし
ました。よろしくお願い申し上げます。
さて,畜産を取り巻く情勢も,少子高齢化に 伴う国内需要の先細り,畜産物の内外価格差と 輸入の拡大,配合飼料価格の上昇,TPP交渉へ の参加検討の開始など,世界の社会・経済情勢 を受け,急激に変化しつつあります。 そのような中,震災と原発事故により本県 の畜産も深刻な影響を受けてしまいましたが, 昨年は,新たな茨城農業改革大綱のスタートの 年でもありました。畜産センターにおける試験 研究も,本県農政の基本方針であるこの新たな 農業改革大綱に沿って,新たなブランド化や上 質感・高級感創出につながる優良な種畜等の改 良・育種,消費者サイドのニーズに対応した多 様な畜産物生産技術の開発,エコ農業を核とし た環境にやさしい畜産技術の開発,先端技術の 活用による未来につながる新技術の開発を行っ てまいります。 具体的には,牛受精卵移植技術を利用した牛 白血病ウイルス伝搬防除に関する研究,畜産の 環境負荷低減につながる畜産排水浄化処理施設 における窒素除去・リン回収技術の研究,飼料 用米等を水田を活用した乳牛の飼養管理技術の 開発,地域特性を活用したイタリアンライグラ ス新品種の育成・利用法の検討,「奥久慈しゃ も」や「つくばしゃも」の種鶏雛の供給による 「いばらき地鶏」のブランド確立への貢献など 研究課題は多岐にわたります。今後も生産者や 消費者の皆様の声や,関係機関からのご要望に 耳を傾け試験研究に反映してまいりたいと考え ておりますので,ご指導ご鞭撻の程よろしくお 願い申し上げます。 一方で試験研究以外にも畜産センターでは, 畜産へのご理解を深めていただくため,その施 設を活用して年間を通じて幼稚園児や小中学 生,一般県民の皆様を対象とした酪農体験や 畜産物加工体験を受入れております。また,秋 には恒例の畜産センター公開デーも予定してお ります。皆様のご来場を心からお待ちしており ます。 |
この度,肉用牛研究所長を拝命いたしました。
よろしくお願いいたします。
肉用牛を取り巻く状況は,景気低迷による消費 の停滞,飼料価格の高騰などによる生産費の増 加,加えて福島第一原子力発電所事故を原因と する風評被害など厳しいものがあります。 このようななか,当所においてけい養中の種雄 牛「北国関7」の一般肥育成績が昨年秋から判 明し,常陸牛に相当する枝肉格付4,5率が80%と 驚異的な数字となり,今後がますます期待されま す。さらに能力の高い種雄牛の造成と繁殖雌牛 の改良をすすめるため,育種価データの収集,指 定交配の徹底,脂肪酸生成に関連する遺伝子の 解明等に努めます。 飼養管理については,哺育期における有用細 菌(シンバイオティクス)活用による下痢対策の 確立や,地域資源としての飼料米や牧草を利用 して育成した素牛の,肥育成績への影響を検討 します。低コストで省エネルギーな飼養管理とし て見直されている放牧については,芝の導入によ り草地となった耕作放棄地における,周年放牧の 検討を行います。 また,常陸牛のブランド力向上のため,フレー バーリリース(鼻から抜ける香り)の評価手法を 確立することにより,牛肉のおいしさを香りの面 から解明します。 追い風の吹いてきた茨城県の肉用牛生産をさ らに飛躍させるため,生産者の皆さんはもとより,関係機関の方々に御意見をいただき試験研究 に取り組んでまいりますので,さらなる御指導,御鞭撻をお願いしまして就任の御挨拶とさせて いただきます。 |
この度の定期人事異動により,県北家畜保健
衛生所長を拝命いたしました。県北家畜保健衛
生所は3回目の勤務となりますが,よろしくお
願いいたします。
平成22年4月に宮崎県で発生した口蹄疫,11 月から高病原性鳥インフルエンザが各地で発 生し,日本の畜産において未曾有の出来事でし た。このことを受けて,平成23年4月に家畜防 疫の基本である家畜伝染病予防法が改正され 10月から完全施行されました。これは,口蹄疫 や高病原性鳥インフルエンザの発生状況から, 発生予防,早期通報,迅速な初動防疫に重点を 置いた対応であり,当所としても新たな飼養衛 生管理基準の遵守,定期報告の指導について, リーフレット等の資料を使いながら説明会,文 書,巡回指導,立入検査等で畜産農家に理解と 衛生指導の周知徹底を実施してきており,家畜 伝染病の発生予防やまん延防止を図っていくこ とがますます重要になってきます。今後も迅速 な病性鑑定と家畜伝染病が万が一発生した場合 の迅速な初動防疫の対応に努めてまいります。 また,平成23年3月11日に発生した東日本大 震災とそれに続発した福島原発事故による放射 性物質の影響により本県の畜産は,牛乳や牧草 の放射能汚染,風評による枝肉価格の低迷など 生産者は大きな被害を受けました。これ以外に も茨城県の農林水産業に大きな影響を及ぼしま した。関係機関,関係団体は連携して安全安心 な農畜産物を提供するため,放射能検査を徹底 して行い,検査結果を公表して安全性をPRし てきています。しかし,放射能の影響の回復に はなおしばらく時間がかかると思われます。 その他,飼料価格や原油価格の高騰による生 産費の増大,畜産物価格の低迷,TPPの問題 等畜産経営は極めて厳しい環境にありますが, 当所としては,迅速で的確な疾病検査・診断や 巡回指導等により,疾病の発生予防や生産性の 向上,畜産物安全性の確保等に取り組む所存で すので,関係各位のご指導ご鞭撻をお願いして 就任の挨拶といたします。 |
この度の定期人事異動により,鹿行家畜保
健衛生所長を拝命いたしました。鹿行家畜保健
衛生所は平成19年以来5年ぶりの勤務となりま
す。どうぞよろしくお願いいたします。
昨年3月に発生した東日本大震災では,茨城 県でも大きな被害を受けました。さらに東京電 力福島第一原子力発電所事故で放出された放射 性物質により,暫定規制値を超えた原乳が出荷 制限となった他,福島県において放射性物質に 汚染された稲わらを給与された牛の肉で暫定規 制値を超えた放射性セシウムが検出され,牛肉 価格が大幅に下落するなど大きな影響を受けま した。現在も様々な農林水産物の放射性物質の 検査を定期的に行い,本県の農林水産物の安全 性確認に努めておりますが,平常な状態に戻る にはまだ時間が必要と考えております。 さらに,環太平洋戦略的経済連携協定(T PP),飼料穀物価格の高値推移や原油価格の 高騰など,畜産経営を取り巻く環境は厳しい状 況にありますが,新たな飼養衛生管理基準に基 づく衛生指導の徹底により,疾病発生予防や生 産性向上,畜産物の安全性確保を通して畜産の 安定的な発展に貢献したいと考えておりますの で,関係各位のご指導ご鞭撻をお願いして,就 任のご挨拶といたします。 |
この度の定期人事異動により,県西家畜保健
衛生所長を拝命いたしました。県西家畜保健衛
生所は,平成18年以来6年振りの勤務となりま
すので,よろしくお願いします。
昨年は,平成22年度の宮崎県における口蹄疫 や日本各地における高病原性鳥インフルエンザ の発生状況を踏まえまして,家畜保健衛生所 が所管する法律のなかでも基幹となる家畜伝染 病予防法が大幅に改正されまして,「発生予 防」,「早期の発見・通報」,「迅速・的確な 初動対応」に重点を置いた家畜伝染病の防疫対 応強化が図られました。特に,畜産農家へのウ イルス侵入防止の在り方については,家畜の所 有者が自ら行うべきことが明確となり,@特定 症状を呈する家畜を発見した場合の早期通報, A農場内の消毒設備の設置,B畜産農家自らの 埋却地確保,C飼養管理状況の報告などが,義 務化されました。そのため,本年からは,新し くなった飼養衛生管理基準を畜産農家の皆様に 充分な御理解が得られるよう全戸の巡回を行い まして,一日でも早く,基準の遵守が徹底され るよう,家畜保健衛生所が一丸となって取り組 んでまいります。また,万が一の発生に備えた 初動防疫が迅速に行えるよう,畜産農家から報 告頂きました飼養管理状況を平成12年度から県 で整備している「家畜防疫マップシステム」に リアルタイムで反映させるとともに,口蹄疫な どの海外伝染病の発生状況を畜産農家等へ逐次 提供する体制を構築してまいります。 平成20年度から始まりましたオーエスキー病 の清浄化対策につきましては,取り組みが始 まってから4年が経過した段階で,管内におけ るオーエスキー病の発生もなく,汚染農場数も 取り組み前に比して激減しております。そのた め,引き続き,生産者・獣医師・市役所など関 係者と連携した地域ぐるみの取り組みと徹底し た検査を行いまして,地域単位での清浄化を目 指してまいります。 家畜の衛生対策は,畜産経営を支える重要な 礎であることから,今後とも地域の畜産経営が 安定的に発展できるよう,日頃から地域の家畜 衛生情報などの収集に努め,迅速かつ的確な対 応をとるよう,積極的に取り組んでまいります ので,関係各位のご指導・ご鞭撻をお願い申し あげ,新任の挨拶といたします。 |