昨年、宮崎県において発生した口蹄疫や高病
原性鳥インフルエンザの発生状況を踏まえ、4月
に家畜伝染病予防法が改正され、6月に同法施
行令及び施行規則等の一部が改正されました。
これに伴い、農業災害補償法及び同法施行規
則等の一部が改正されました。改正内容として
は、牛疫、牛肺疫(患畜のみ)、口蹄疫、豚コレラ
又はアフリカ豚コレラが共済事故から除外される
こととなりました。これは家畜伝染病予防法の規
定により家畜の評価額の全額が手当金、特別手
当金又は補償金として交付されることとなったた
めです。
農業共済では、通常の病気や怪我による死亡
や廃用以外の火災、伝染性の疾病又は風水害そ
の他気象上の原因による死亡事故及び廃用事故
のみを支払いの対象とした加入方式(事故除外
方式)があります。上記の口蹄疫等が共済事故か
ら除外されると対象となる共済事故が減少する
ことが懸念されましたが、本県の過去事故発生
状況(表)をみると今回除外される口蹄疫等の発
生はなく、乳牛ではヨーネ病、そのほかの畜種で
は火災等の事故が大半を占めています。本年度も
3月の東日本大震災や9月の台風15号による死
廃事故が発生しています。
このように、病気やけが以外の事故も多発して
いることから、いくつかの伝染病が支払対象から
除外されても、畜産安定経営のために家畜共済
事故除外方式への加入の必要性が重要であると
考えられます。
家畜の種類 |
事故種類 |
頭 数 |
乳牛の雌等 |
牛白血病(届出) |
12 |
サルモネラ・ティフィリウム感染症(届出) |
4 |
ヨーネ病(法定) |
139 |
焼死 |
3 |
計 |
158 |
肉用牛等 |
牛白血病(届出) |
1 |
焼死 |
2 |
計 |
3 |
種 豚 |
火傷(廃用事故) |
4 |
焼死 |
181 |
計 |
185 |
特定肉豚 |
焼死 |
1,098 |
計 |
1,444 |
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