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     平成22年度 > 5月号 : 茨城県畜産関係新任あいさつ


茨城県畜産関係新任あいさつ



       茨城県畜産センター長    山田 和重

この度,茨城県畜産センター長を拝命いたしました。よろしくお願い申し上げます。
 近年の畜産を巡る情勢は国内畜産物の消費低迷に加え,国民の食生活・嗜好の変化,担い手の減少及び家畜排せつ物処理などの生産活動に伴う環境への負荷など多くの課題を抱えています。さらに韓国及び国内での口蹄疫発生等など難しい対応に迫られています。
 このような中,県としては安全・安心・高品質に加え,飼料用米の給与など新たな価値を生み出す畜産物の開発・提供や銘柄畜産物を牽引役とした販売促進対策に取り組んでいます。また,輸入飼料に依存しない畜産経営基盤づくりのため飼料用米を活用した耕畜連携モデルの育成を進めているところです。
 当センターではこれらの施策を技術面から支えるため,本年度33課題の試験研究などを行って参ります。特に新たな価値を加えた銘柄畜産物の高度化については,遺伝子情報を活用した育種改良,飼料用米の給与,粉砕納豆給与による低コレステロール鶏卵の生産,飼料用稲生産におけるたい肥・液状コンポスト利用方法の検討など多面的な研究を行って参ります。
  さて,当畜産センターはお陰様で今年,開所10年を迎えることができました。鑑みますと開設前,畜産センターの設置計画に係わったこともあり,一しおの思いがあります。今後とも関係機関との連携を図り,研究成果の普及に努めるとともに,生産者,消費者などの声に広く耳を傾け,新たな気持ちで畜産センター一丸となってより良い研究に取り組む所存でございますので関係各位の一層の御指導,ご鞭撻をお願いして就任の挨拶といたします。


       茨城県畜産センター 肉用牛研究所 所長      宮部 工

 この度の定期人事異動により肉用牛研究所長を拝命いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。
 肉用牛を取りまく状況は,世界的な不況や国内の消費低迷のあおりで,牛肉や肉用子牛価格の伸び悩み,国内外の産地間競争の激化など,肉用牛農家にとっては厳しい経営環境にさらされております。
 こうしたなか,当研究所は,現在人気急上昇中の「北国関7」の産肉成績を上回る優秀な種雄牛の造成を行うため,基礎雌牛と基幹種雄牛の計画交配を徹底し,期待育種価や系統的に特色のあるものなどの幅広い視点での候補雄牛の選定と,牛の増体やうまみに関連する遺伝子について,遺伝子多型を解析し,産肉成績との比較から遺伝子検査に基づく能力評価法の確立を図ってまいります。
 また,常陸牛のブランド力を高めるため,常陸牛指定生産者から収集した飼養管理及び枝肉情報と肉の理化学分析結果を比較検討し,常陸牛のおいしさの要因についての解析を進めてまいります。
  このほか,繁殖雌牛の増頭と遊休農地解消のため,簡易放牧技術の普及定着への協力や,シバ型草地化現地実証試験により,牧養力の低下した遊休農地の有効活用を図ってまいります。
 今後とも生産者や消費者の皆様,そして関係機関からの情報を収集し,試験研究に反映してまいりますので,ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げ,就任のご挨拶といたします。



       茨城県鹿行家畜保健衛生所長   佐野 元彦

 この度の定期人事異動により,鹿行家畜保健衛生所長を拝命いたしました。鹿行家畜保健衛生所は平成14年以来8年ぶりの勤務となりますので,よろしくお願いいたします。
 昨年は愛知県のウズラでの高病原性鳥インフルエンザの発生や,人で大流行した新型インフルエンザH1N1ウイルスが大阪府と山形県の養豚場で確認されるなど社会的関心の高い出来事がありました。海外では高病原性鳥インフルエンザの発生が未だ各地で確認され,口蹄疫が中国や台湾,韓国などで発生しており,物流の広域化などによりわが国への侵入も懸念され,今後も家畜伝染病の発生防止,まん延防止対策はますます重要な課題になっていくものと思われます。
 また,平成20年から始まりました新たなオーエスキー病防疫対策につきましては,特に鹿行地域は養豚密集地域であることからも,生産者,獣医師,市役所など関係者と連携し地域ぐるみでの取り組みと清浄化対策を推進して参りたいと思います。
 配合飼料価格の高止まりや畜産物価格の低迷など畜産経営は大変厳しい環境にありますが,当所といたしましては,地域畜産の安定的な発展に貢献するため,迅速かつ的確な疾病検査・診断や巡回指導等により,伝染病の発生予防や生産性向上,畜産物の安全性確保等に積極的に取り組む所存ですので,関係各位のご指導,ご鞭撻をお願い申し上げ,就任の挨拶といたします。



       茨城県県西家畜保健衛生所長   小松 友一

 この度の定期人事異動により、県西家畜保健衛生所長を拝命いたしました。県西家畜保健衛生所の勤務は初めてであり,畜産農家の方々や地理も解らず不安でありますが,微力ながら県西地域の家畜衛生対策の推進に努力してまいりますのでよろしくお願い申しあげます。
 最近の畜産を巡る情勢は,穀物価格や原油価格の高騰により生産費が増大し,さらに世界的な不況や国内の消費減退により畜産物の価格の低迷や消費が伸び悩むなど,畜産農家は極めて深刻な影響を受けこれまでにない経営環境にさらされています。
 このような状況のなかで畜産経営の安定化を図るための柱の1つとして家畜衛生対策の充実はなくてはならないものであります。
  高病原性鳥インフルエンザ対策については,監視体制と円滑な初動防疫の維持に努めていきます。宮崎県で口蹄疫の発生が確認されましたが,万が一県内での発生時には鳥インフルエンザで経験した対応を口蹄疫の初動防疫に生かしながら迅速な防疫対応をしなければなりません。その他家畜伝染性疾病の発生予防,まん延防止,オーエスキー病清浄化対策,慢性疾病等の低減対策等を関係機関,関係者と図りながら推進していきたいと考えています。
  さらに,消費者に信頼される安全・安心な畜産物の生産をするため,「畜産物生産ガイドラインの普及定着」,HACCP方式による「衛生管理マニュアル」の普及,動物用医薬品の適正使用及び薬事監視等に努めていきたいと考えております。
  最後になりますが畜産関係者のご要望等に応えていけるように努力する所存でございますので,関係各位のご支援ご協力をお願いいたします。