関東肥育牛振興協会(1都6県の家畜商業協同組合で構成)主催の第50回関東肉牛枝肉共進会が、10月21日から23日の3日間、東京中央卸売市場食肉市場で開催されました。
 出品は第1部黒毛和種36頭(各県6頭)、第2部交雑種14頭(各県2頭、担当県4頭)の計50頭で実施されました。
 本年度は、茨城県が担当で山口武平理事長が関東肥育牛振興協会の会長を務められ、また団体優勝5連覇がかかっていることから、畜連、全農県本部、家畜商組合の出品者は最も自信を持てる肥育牛を出品していただきました。

最優秀賞の木村四郎さん親子と山口理事長(中央)
 本県出品牛の成績は、第1部黒毛和種では、かすみがうら市の木村四郎さん出品の「菊茂号」が最優秀賞になりました。審査報告では、枝肉に厚みがあり、バランスのとれた無駄のない体型で、BMS12、肉色は鮮紅色を呈し、光沢もあり、全ての面で飛び抜けていた枝肉であったとの講評でした。
 また、水戸市の播田実一美さん出品の「平富号」が優秀賞2席、茨城町の市村あつ子さん出品の「隆平安号」が優秀賞3席、茨城町の石崎均さん出品の「桜号」が優秀賞4席に輝き、6頭中4頭が入賞を果たしました。更に出品牛全頭がA、B−5等級に格付けされ、常陸牛として販売されました。

交雑種部の木村靖さん・功労者表彰の石崎均さん

 第2部交雑種では常陸大宮市の木村靖さん出品の「山方1号」が最優秀賞になり、昨年に続き2連覇を成し遂げました。また、常陸大宮市の川野辺宗夫さん出品の「川辺号」が1等賞3席になりました。2頭とも格付けがA−5、BMSbWで高品質の枝肉に仕上げられているとの高い評価を得ました。
 各県対抗の団体の部は、本県出品牛が第1部黒毛和種、第2部交雑種とも上位入賞を独占したことから、他県を大きく引き離して、茨城県が5年連続の優勝となりました。
 この快挙は、今年度は茨城県が担当で、また団体優勝5連覇をかけての争いということで、行政、畜産団体、生産者が三位一体となり、ご尽力いただいた結果であります。
 関東肥育牛振興協会では、毎年共進会開催時に、家畜取引や肉用牛の振興に貢献された方を「功労者表彰」しており、本県からは石崎均さんが、関東肉牛枝肉共進会及び県の共励会等で4回農林水産大臣賞を受賞し、また共進会等で常に上位入賞を果たすなど、肥育技術の向上に貢献された功績により受賞の栄に輝きました。

専務理事 矢口長彦