挨拶をする橋本知事
(常陸牛振興協会名誉会長)

挨拶をする常陸牛振興協会柴田会長
(全農県本部長)
 常陸牛≠ェ誕生して32年が経過しました。  歴史ある一部の全国的な銘柄牛は別として、常陸牛の歴史も決して浅くはありません。
 常陸牛は戦後の機械化ブームの役用から肉用に適した黒毛和牛へと移行していった頃、盛んに行われた肉用牛共進会で優秀な成績を収めたにも関わらず、本県産の銘柄名がないので、他産地銘柄牛に変わってしまうことへの生産者の要望から茨城県指導のもと誕生しました。
 命名は一般公募により1,000通以上のなかから、東京の主婦が懸賞金を獲得しましたが「水戸牛」「黄門牛」「日立牛」など様々でした。
 常陸牛は当時、水戸屠場(水戸ミートセンター)で週1回数頭の入

常陸牛小嶋選手
(欽ちゃん球団ゴールデンゴールズ)

表彰を授ける、橋本社長と石崎氏

感謝状の贈呈
札方式で販売されましたが、販売指定店も水戸市が中心で少なく、出荷も販売も苦労したものでした。
 その後、茨城県からの常陸牛利子補給事業や、各種の銘柄化事業への支援があり、「常陸牛」は名実ともに成長し今日にいたりました。

 常陸牛販売指定店、常陸牛指定生産者、常陸牛刻印頭数とどれをとっても、協会誕生後最大の規模を誇るようにまで達しました。
 この間に、生産者は第1次石油ショックで飼料高や牛肉の輸入自由化で多くの廃業者を生み、最近ではBSE問題、原油高騰による飼料高騰など、数々の大波を乗り越えて今日を迎えることができました。
 そんな中、平成21年3月「常陸牛生産者の集い」副題〜常陸牛誕生30年を記念して〜を開催し、生産者や指定店、関係団体、関係機関など200名が常陸牛の誕生を記念しての集い」を実施しました。
 記念式典は古平副会長(茨城県畜産連会長)の開会宣言から始まり、柴田会長(全農茨城県本部長)が主催者あいさつで「茨城県知事始め、来賓の皆様への御礼と、生産者への数々の御苦労に対しての御礼」をし、感謝状贈呈へと移りました。
 感謝状は10年以上継続の指定店41店舗に贈呈、代表で有限会社内田本店の内田社長、潟Rシヅカの腰塚社長が柴田会長から受け取りました。
表彰状授与では常陸牛生産に寄与したことで、橋本畜産鰍フ橋本社長と石崎さんに名誉会長の橋本知事から贈呈されました。
 感謝状に対する受賞者代表の謝辞では内田本店内田社長が指定店1号店として代表謝辞を行いました。
 来賓挨拶は橋本知事、葉梨県議会議長、市野沢運営委員会会長、東京食肉市場寺内取締役の4名から来賓を代表しての挨拶がありました。
 その後、山口副会長(茨城県家畜商組合理事長)が常陸牛の歴史に触れながら常陸牛の今後の発展に向け乾杯を行い、祝宴にはいりました。
 料理は常陸牛を利用した鉄板焼、シチュー、ローストビーフ、カルパッチョ等を中心として、県産品を利用した24品の豪華メニューがだされ、水戸プラザホテルの檜山料理長から料理の特徴について説明がありました。
 続いて、「茨城ゴールデンゴールズ」の登場となり、1年間14試合の応援をおこなってきたことで、岡本球団代表と小嶋内野手に柴田会長から特別感謝状をと常陸牛を贈呈し、常陸牛の球場でのPRにたして、感謝の意を表しました。
 小嶋内野手は1塁手で4番や8番を打っており、背番号は29(にく)で茨城ゴールデンゴールズでは一番の「イケメン」だということです。
 小嶋選手はユニホーム姿で登場、司会から、「常陸牛を背番号にしてからの試合は?」「常陸牛を食べたことは?」など質問を受け、会場を和やかに包みました。
 進行時間が順調に進んだことから、事務局から常陸牛振興協会の活動状況をパワーポイントにより説明し、時間となり、お楽しみ抽選会にはいりました。
 抽選会は柴田会長と小嶋内野手が8本のくじを引き会場は常陸牛が当たるとなるとシーンとなり、当選者が出ると場内はどよめきとなるなど本当の「お楽しみ」の時間となりました。
 あっという間の2時間が過ぎてしまい、生産者を代表して、橋本畜産鰍フ橋本社長が「今後の常陸牛の飛躍を誓う」決意宣言を行い、最後に閉会は内田理事(茨城食肉渇長)が閉会を宣して終了しました。
 今回32年目にして、常陸牛の到達地点を関係者で認識し、今後の方向とさらなる躍進を誓う場として、発展ができれば幸いであると感ずる1日でした。
 なお、この記念事業のため、パンフレットを作成しましたが「常陸牛の歴史」についても多くの関係書類を参考にし、整理し掲載をしました。また、常陸牛の共励会も第1回から掲載することができ、協力していただきました関係者に御礼申し上げたいと存じます。

事務局長 大 槻 敏 之