(社)中央畜産会と(社)全国肉用牛振興基金協会の主催による平成19年度全国優良畜産経営管理技術発表会が平成19年11月2日、東京都「虎ノ門パストラル」において、全国各地の生産現場で活躍する畜産農家をはじめ約200人の関係者の参集を得て、盛大に開催されました。
  この発表会は、全国から推薦された優秀な実績を収めている畜産グループ、あるいは特色のある取り組み内容を発表し、それを表彰するとともに、活動の内容を広く畜産界に情報として提供し、成果の普及に資するために毎年開催されています。
  今年度は全国20道県に設置された地方審査委員会より、26事例が推薦され、その中から更に12事例が選考されて発表されました。(本県からは酪農経営・大子町・戸辺久夫・まちよ夫妻が選考されました。)
  審査の結、最優秀賞(農林大臣賞)4事例、優秀賞(農林水産省生産局長賞)にはET和牛の生産に力を入れている「戸辺さんの酪農経営」ら8事例が選ばれました。
  戸辺さんの経営は、中山間地に立地して頭数規模拡大が難しい中、平成2年に大子町受精卵移植研究会の設立の発起人になり、平成3年よりET和子牛生産を開始している。 平成18年には経産牛頭数41頭に対して、22頭のET和子牛を販売し、地元家畜市場への和子牛上場による貢献にもなっている。
飼料生産にも熱心で、3haを借地し、4haの作付けを行い、簡易バンカーサイロによるトウモロコシサイレージに取り組んでいる。堆肥は、副資材にモミガラ、稲ワラを用い、米ぬかを添加するなど良質たい肥生産に心がけている。その結果、たい肥の90%以上を耕種農家に販売している。県立大子一高農業科の卒業生グループ「若葉会」の耕種農家との連携も図られており、平成16年には長男が就農し、経営全体としての潜在能力の高さを有している。これらのことが高く評価され優秀賞の受賞に輝きました。誠におめでとうございます。今後とも酪農経営の発展と畜産振興にご活躍されることを期待いたします。