平成19年10月24日(水)〜26日(金)、東京都中央卸売市場食肉市場において「平成19年度全国肉用牛枝肉共励会(東京都食肉市場協会等主催)」が開催されました。本共励会には、全国28都道府県から429頭が出品され、和牛去勢牛・和牛雌牛・乳用去勢牛及び交雑去勢牛の3部門に分かれて審査が行われました。
 茨城県からは、和牛去勢牛の部に29頭、和牛雌牛の部に8頭、交雑去勢牛に6頭の出品があり、代表にふさわしく素晴らしい枝肉が並びました。特に、和牛去勢牛においては、出品29頭のうち上物といわれる格付AB-4以上の高品質牛が27頭もあり上物率は93%という素晴らしい品揃えであり、他県の参加者からも「仮に団体賞があれば、文句なく茨城県だね」という声が多く聞かれました。また、名誉賞こそ鹿児島県に奪われましたが、最優秀賞をはじめ上位入賞の多くを茨城県が占め、和牛肥育技術のレベルの高さを実証した結果となりました。

谷内氏の受賞したロース断面
 

最優秀賞 谷内氏受賞
 現在の和牛を取り巻く環境は、配合飼料価格の大幅な高騰・素牛価格の高値安定・枝肉価格の下位等級を中心とした値下がり傾向など、懸念材料が多く農家経営の正念場とも言える厳しい状況にあります。この状況を乗り越え、将来性のある肥育経営を行うためには、安定して高品質な牛肉を生産することとブランドアップによる収益の増加が大切であります。
 茨城県の銘柄牛「常陸牛」は、今回の結果のように、肉質については全国のトップレベルであり食肉市場においても常に高い評価を得ております。最近では、その評価が枝肉価格に反映されてきておりますが、全国的にみると有名銘柄牛とは比べものにならない価格差があります。技術と肉質では全国トップレベルであるのに、価格では全国第2グループに位置しているというのが現実です。
 「常陸牛」のブランドアップ効果は、着実に成果が出てきております。今後も、茨城県・常陸牛振興協会・生産者・団体等が一致団結して、松阪牛や前沢牛に並ぶ全国トップブランドの位置に近づくよう努力していきたいと考えます。




肉用子牛生産者補給金制度の平成19年度第2四半期の平均売買価格が保証基準価格を下回った乳用種に11月30日に補給金が支払われました。
        補給金交付金額
        ○ 乳用種(平成19年7月〜9月)  779頭  15,424,200円  10名