平成19年10月6日、「第8回茨城県畜産センター公開デー」を開催しました。今回は天候にも恵まれ、昨年以上に多くの方々に来ていただきました。
 研究成果の紹介コーナーでは、各研究室の研究内容をパネルを使ってわかりやすく展示し、顕微鏡による牛の受精卵や精子の観察、パソコンを使った施肥設計のデモンストレーション、飼料作物の展示、耕作放棄地への放牧実証展示など、当センターの研究成果を紹介しました。研究員の話に熱心に耳を傾ける方や、初めてみる牛の受精卵や精子に驚きの声をあげる子どもたちなど、多くの方々に当センターの取り組みや、畜産に関する知識を伝えることができました。また、畜産環境の研究紹介とあわせて行った場内生産の牛ふんたい肥と茨城県たい肥利用促進協議会に協力いただいた豚ぷんたい肥の配布は人気が高く、たい肥を利用した有機農業への関心の高さが感じられました。
 動物とのふれあいコーナーでは、子牛や子豚とのふれあいのほか、子牛を診察する一日体験獣医を行いました。初めて触る子牛や子豚たちに最初はとまどいぎみだった子どもたちも、しだいに慣れ親しみ、生きている動物たちのあたたかさを感じとってもらえたことと思います。
 酪農体験コーナーでは、普段経験したことのない牛の乳しぼりは、子どもたちだけでなく、たくさんの大人の方々が体験されました。しぼりたての乳に触れた子どもたちは「あたたかい」と驚いていました。牛へのエサやりも多くの方々が体験されました。初めて、生きた牛を間近に見た子どもたちは、その大きさにたいへん驚いた様子で、手を舐められて大騒ぎをしていましたが、気に入った牛を名前で呼んだりして、牛との楽しい時間を過ごしていただきました。このコーナーは、午前・午後、それぞれ体験時間を区切っての催しだったため、残念ながら体験できずに帰られた方々もいたようですが、当センターでは、事前に申し込んでいただければ、牛へのエサやりや子牛とのふれあい、模擬牛での搾乳などの酪農体験、バターやアイスクリーム作りなどの畜産物加工体験ができますので、ご希望の方は企画情報室までお問い合わせください。
 今年で8回目を迎え、毎年楽しみにしている来場者もおり、公開デーも地元に定着してきています。今後も、家畜とのふれあいやエサやりなどを通して、命の尊さや、自然の恵みを感じていただきたいと思います。