【はじめに】
 本県における黒毛和種(和牛)の子牛生産は、県北の中山間地域を主体に行われてきました。最近、受精卵移植技術を利用した和牛子牛生産を取り入れる酪農家や、一貫経営を目指して和牛子牛生産に取り組む肥育農家が、県南や県西などで増えてきています。
 和牛子牛の登記・登録は、改良を進めていくために必要であるばかりでなく、和牛であることを証明し個体確認の手段になるなど、その重要性は一層高まっています。
 登記・登録の実際的な流れについては、おおむね次のとおりです。内容を良く理解していただき、きちんとした手続きをお願いいたします。
【子牛登記について】
・子牛の登記は、登録の補助手段と位置づけられ、登録事業の基礎となっています。子牛登記がされていないと無資格となり、取引上「和牛」として扱われなくなってしまいます。
・登録のある父牛、母牛から生まれた和牛子牛が、子牛登記の対象です。雄でも雌でも、全ての和牛子牛について、子牛登記を行います。
・子牛が生まれる前に、登録業務の窓口がどこかを確認しておきます。窓口は地元の農協であることが多いのですが、解らない場合には、登録協会県支部に問い合わせてください。母牛の登録が済んでいない場合には、母牛の登録が先決です(登録については後述)。
・子牛が生まれたら、登録業務の窓口に分娩届けを提出してください。その際、受精証明書または受精卵移植証明書が必要です。分娩後15日以内、遅くとも30日以内に提出することと規定されています。
・流産、死産、奇形、分娩後死亡した場合などにも、必ず届けを提出してください。母牛の繁殖成績として記録され、能力評価に利用されます。面倒くさがらず、必ず提出するようにしてください。
・提出された分娩届けを取りまとめ、日時を調整して、子牛検査を行います。鼻紋を採取し、白舌や乳頭数などの損徴を確認します。
・受精卵移植による産子の場合は、尾根部の毛根を採取して、遺伝子型を検査し親子関係に矛盾が無いかを調べます。矛盾があれば登記はできません。
・分娩届けを提出しないうちに、母牛・子牛共に移動させないでください。移動させてしまうと、登記はできません。
【基本登録について】
・登録は、繁殖牛として素牛生産に使われる牛に対して行うものです。登録審査の時点で、授精され受胎が確認できていることが原則です。
・登録審査は生後14か月から30か月未満までに受審します。生後30か月を過ぎると登録がとれません。受胎が確認できていなくても審査を受けることは可能なので、30か月を過ぎないように注意してください。
・審査の申込は、審査を受ける1か月以上前に登録業務の窓口に申し込んでください。日時を調整したうえで、鼻紋の採取、体尺測定などを行い、審査を実施します。
・子牛登記証明書が必要なので、原本を用意しておいてください。
・登録には基本登録と本原登録があるのですが、県南や県西ではいまのところ認定された和牛改良組合がないため、全て基本登録となっています。
【ホルスタイン登録との相違点】
 和牛の登録は登記と登録の2段構えであり、全ての和牛が登記されていなければなりません。登録も、審査の申込をし30か月未満で受審しなければなりません。期限があるので注意が必要です。
【登録協会県支部の連絡先】
〒319-2214 常陸大宮市鷹巣1836-1
 全農茨城県本部家畜市場内
 電話:0295−53−5172、FAX:0295−54−1002