「常陸牛」は茨城県の銘柄牛として県指導のもと立ち上げられて31年を経過しました。開始当時は週一頭を分け合って販売したものでした。「あれから30年」……県および生産者、指定店、関係機関等のご支援ご協力の結果大きな成果が得られ、その銘柄による恩恵が期待できるところまできています。
 昨今、市場上場の常陸牛は刻印を押し、生産証明書を発行するとkgあたり100円から150円位価格が上がると買参人から言われています。「常陸牛」は買参人から見ると買いづらくなったとも言われています。その分、生産者は恩恵を受けていることにもなる訳です。
 また、TV、雑誌、新聞などマスコミに登場する機会が多くなると、指定店も日を増すごとに加入申請が多くなり、対応に追われています。仲卸商や買参人も遅れまいと「商売先」に常陸牛への加入を推進して「産地のやる気」が相手先に伝わり、良い方向に向かっています。

○常陸牛の事業計画
 年間出荷頭数や共励会、生産者講演会、各種イベントへの参加などの事業のほかに
(1)いばらき畜産物ブランドアップ事業
(2)常陸牛販売推進強化事業
の2つの事業があります。
(1)については、平成22年300店舗を目標としていましたが、今年度すでに達成し、このほど橋本知事へ表敬訪問し達成のご報告をいたしました。また、常陸牛キャンペーンの年2回の実施も軌道に乗り、1回の実施による応募葉書も1,600通を超え毎年増加の方向です。
(2)では、常陸牛販売推進の選任制ですが、平成17年度より開始し、首都圏を始め県内外の指定店、推奨店の開拓を行い一定の成果をあげています。また、この事業の資金として常陸牛の刻印を押し産地証明を発行しましたが、平成18年度は大幅に増加し3,000頭を大幅に超える見込みであります。

平成18年11月13日現在(常陸牛幹事会認定)
・常陸牛販売指定店    268店
・常陸牛販売推奨店   69店(指定店と推奨店
                                  両店加入が16店舗)
・常陸牛指定生産者    187店
・常陸牛産地証明     1,658通(前年比149.2%)
・(刻印)                      (4月〜9月末)
 今年度は、東京都中央卸売市場食肉市場で開催された全国肉用牛枝肉共励会において常陸牛指定生産者が4名も入賞し、茨城勢が上位を占め勢いを示しました。また、最近では、第17回関東肉牛枝肉共進会において、各県5頭の出品のうち常陸牛が3頭入賞し総合団体優勝するなど茨城の技術力の高さを証明することになりました。まさに、肉牛関係において平成18年は「茨城デー」の連続でした。
 常陸牛は市場関係者等では高級銘柄牛として認識されているところでありますが、一般の首都圏等消費者への浸透はさらに努力が要求されることになるかと思います。
 今後、他県産銘柄との競い合いのなかでは『質の一定化』が要求されることになり「常陸牛はどこで食べても美味しい」という「おいしさ」を追求することが大事になるかと思います。
 そのためには、『常陸牛の名前に恥じない牛肉づくり』を指定生産者に意識してもらうことや、さらに県をはじめ関係者が一体となり茨城の県産品のイメージ向上に取り組むことが重要と思います。
 産地として「盛り上がり」が消費者に届けば成功といえるでしょう。特に最近は、各産地とも「肉のうま味」の追求に取り組み、脂肪酸組成の分析やアミノ酸分析などを行い、産地の差別化を図る動きはあります。平成19年に開催される第9回全国和牛能力共進会でも去勢肥育牛の部門で審査基準に『肉質順位にうま味と関係がある脂肪の質を評価する測定値を考慮する』とされています。脂肪酸組成のうち「オレイン酸がおいしい」ということから、今後、この流れが急速に進むものと思われます。