平成16年11月18日の午後、水戸市の茨城県総合福祉会館において農林水産省、茨城県、(独)農畜産業振興機構、(社)茨城県栄養士会、(株)茨城新聞社の後援をいただいて「茨城県牛乳普及協会 シンポジウム」を開催しました。当日は肌寒い曇天のなか、酪農家、乳業メーカ、消費者などの関係者のほかつくば国際大学の女子高校生も多数参加し、定員400名の会場はほぼ満員となりました。
 主催者として当協会大槻和夫会長より挨拶を行い、シンポジウムを開会しました。
 第1部は「牛と乳 ホントの正体」という演題で(社)家畜改良事業団非常勤相談役の川井倫次氏が基調講演を行いました。先生は獣医師として長年酪農、乳業に携わった幅広い経験をもち、乳牛と牛乳について誤解または理解不足が意外に多いということで、演題と同名の著書を出版されています。
 講演では、@乳牛は子牛がいなくても乳が出るのか、A乳牛は食い溜めができるのか、B乳牛には雄がいるのか、C牛乳を飲むと肥るのか、コレステロールが高くなるのか、血圧が上がるのか、という質問をよく受け、牛と乳の正しい知識の普及が必要であると話されました。乳牛については栄養、生理、改良と乳生産との関係を明快に説明されました。その中で乳牛の睡眠時間が1〜2時間と短いことは酪農家にもあまり知られていないということです。
 牛乳についてはカルシウムを主体とした栄養飲料とみられがちですが、生理活性物質を20種類以上含むため、最近では機能性食品としても高い評価を受けつつあります。牛乳は老化を防ぎ、血圧を下げ、ガン予防に効果があり、肩こり・腰痛・疲労を改善し、集中力を高め、ストレスを軽減し、美容にも役立つのに、肉や卵、鯖よりも少ないコレステロール含量に過敏に反応するのは問題があり、日本人はもっと牛乳を飲むべきであると話されました。日本酪農乳業協会が提唱している牛乳200cc、ヨーグルト200cc、チーズ20gのいずれかを1日3回摂取する「3 A Day」についても紹介されました。結びに酪農は環境を守り、生活者と共生する成長産業であると話されました。
 第2部は「やっぱ牛乳でしょ! 飲んで安心・飲んで健康」というテーマでパネルディスカションを行いました。茨城大学の長谷川助教授がコーディネーターを務め、パネリストの中川学園料理教室の中川氏、県消費者団体連絡会の谷萩氏、酪農家の坂場氏、県農林水産部畜産課の倉澤氏、高校生の大倉、池田の両君から牛乳との関わりや消費拡大の方向についてそれぞれの立場で意見が述べられました。消費拡大については様々なアイデアが提言されましたが、若者が今より手軽に飲めるような場所や容器などを創出し、「やっぱ牛乳でしょ!」と実感できる環境づくりが大切である、という結論に至りました。長谷川先生の好リードもあって楽しく活気のある討論会になりました。
 なお、第1部と2部の合間に小中学生による牛乳消費拡大事業ポスターコンクールの入賞者の表彰式を行いました。最優秀賞の千代田町立志筑小4年の中里一樹君ほか優秀賞5人、入賞16人がそれぞれ受賞しました。これらの作品は受付ロビーに展示しました。また、同場所で牛乳と甘酒の試飲コーナーも設けました。どちらも好評でした。
 最後になりましたが、シンポジウムに参加された皆様に対して厚くお礼申し上げます。