肥育牛の始まり 山方牛は、以前は乳用種の去勢牛(ぴゅあ山方)として昭和43年より飼育が始まり、年々飼育頭数が増加し、昭和63年には部会員20名で年間出荷頭数1,300頭まで増頭が図られました。 以前は素牛の供給は北海道が主体でしたが、素牛が輸送ストレスなどで立ち直りに時間がかかるため、農協直営で哺育センターを作り、肥育農家にストレスの少ない素牛を供給することができるようになりました。また、肥育牛が増えるに伴いふん尿処理問題の解決のために堆肥センターを設置し、飼育環境の改善に努めてきました。 肉牛の転換と改善 牛肉の輸入自由化の影響もあって、平成11年頃には将来に不安を感じ、平成12年より交雑種(山方牛)の肥育に切り替え生産が始まりました。乳用種と交雑種では飼育管理が違うため栃木県などに視察に行きました。また、特に飼料では全農茨城の小吹課長にご指導を受けました。 平成13年9月にBSEが発生し牛枝肉価格が大暴落しましたが、その年の11月下旬から12月上旬にかけて飼料を全面的に変更し、常陸前期と常陸後期に切り替えました。その後、牛枝肉成績も以前より改善され、最近の結果では3等級以上75%、内4、5等級23%と良い結果が得られています。 全国規模の共励会で実力示す 肉牛事情が厳しいなかの昨年12月4日、さいたま市食肉卸売市場において全国農業協同組合連合会中央畜産センター主催による第1回交雑牛枝肉共励会が開かれ、8県(茨城、栃木、千葉、福島、青森、岩手、群馬、埼玉)から70頭が出品されました。山方町からは木村和義氏が名誉賞、木村靖氏が最優秀賞、立原義臣氏が優秀賞をそれぞれ受賞しました。 |
第1回交雑牛枝肉共励会
また、今年2月6日大阪市中央卸売市場南港市場で開催された全国農業協同組合連合会近畿畜産センター主催による第23回全農肉牛枝肉共励会では、28道府県参加の交雑種の部で最優秀賞を木村和義氏、優良賞を川野辺宗夫氏がそれぞれ受賞しました。 今回大きな肉牛枝肉共励会で続けてよい成績がとれたのは、生産者の皆さんの日頃の努力の成果だと思います。 今後山方牛がさらに発展するために、全農県本部をはじめ、関係機関の方々のより一層のご指導とご支援をお願い申し上げます。 |