茨城県畜産協会では(社)全国養豚協会から委託を受け、毎年県内の養豚生産者を対象にアンケート方式で養豚基礎調査を実施している。このたび(社)全国養豚協会より平成15年度分の集計結果が送付された。本県分の衛生関係に係る結果は以下のとおりである。
1.調査方法
調査方法: 調査用紙を養豚生産者に配布し、
記入後に回収。
調査基準日: 8月1日
調査実施主体: 茨城県畜産協会
回収農家数: 419戸
2.集計結果
 一貫経営(自家生産の肥育豚70%以上)と肥育経営(自家生産の肥育豚70%未満)を合わせた377戸の集計結果は右表に示した。各設問に対する回答の概要は次のとおり。
問1 351戸から回答があり、複数回答425件のなかで開業獣医師に診療を依頼している割合が最も高く、半数を超えていた。
問2 獣医師の来場頻度は月に1、2回の割合が高かった(回答326戸)。
問3 獣医師の指示により農場経営者又は職員が直接治療している割合が高かった(回答348戸)。
問4 農場経営者又は職員が直接治療している307戸から回答があり、獣医師の指示書の保管場 所は引き出し等が多かった。
問5 医薬品使用の記録は記録していない、又は記録していても養豚場全体という割合が高かった(回答356戸)。
問6 治療した豚の識別と休薬期間の確認は豚のマーキングによる例が多かった(回答353戸)。
問7 医薬品の保管場所は特定しているものの受払い簿なしという割合が高かった(回答346戸)。
問8 本県には4地域に家畜保健衛生所があるが、管轄する家畜保健衛生所の連絡先または担当者 を知っているという割合が高かった(回答350戸)。
表 集計結果
割合 (%)
問1
獣医師はどこに所属し
ている人がきますか
@開業 54.1
A家畜共済 10.4
B動物薬販売会社 14.1
C飼料会社 5.2
D農協 5.2
E家畜保健衛生所 6.6
F経営者・職員 4.5
  計 100.0
問2
獣医師の来場頻度はど
の程度ですか
@週に数回程度 0.9
A週に1回程度 7.0
B2週に1回程度 19.3
C月に1回程度 27.2
D1〜2カ月に1回程度 14.7
E2カ月以上に1回程度 30.9
  計 100.0
問3
豚の治療を主に誰が直
接行っていますか
@獣医師 18.2
A農場経営者・職員 81.8
  計 100.0
問4
問3でAと回答した人
に伺います。獣医師の
指示書の保管について
どのようにしています
@バインダー等に保管 12.9
A引き出し等に保管 49.2
B農場で保管していない 14.1
Cその他 23.8
  計 100.0
問5
医療品使用の記録の方
法について伺います
@豚個体毎に記録 8.4
A豚房毎に記録 11.7
B養豚場全体で記録 29.9
C記録していない 45.1
Dその他 4.9
  計 100.0
問6
治療した豚の識別と休
薬期間をどのようにし
ていますか
@豚の耳標・耳刻等で識別 8.4
A豚にマーキングをする 50.4
B別の豚房に収容する 13.5
C豚房のカード・黒板等に記入 10.6
Dその他の方法で識別 8.2
E識別しない 8.9
  計 100.0
問7
医薬品の保管及び受払
い簿をどうしています
@保管場所を特定し受払い簿あり 20.8
A保管場所を特定し受払い簿なし 65.0
B保管場所・受払い簿なし 14.2
  計 100.0
問8
地域を担当している家
畜保健衛生所の連絡先
及び担当者を知ってい
ますか
@連絡先と担当者を知っている 22.5
A連絡先を知っている 62.4
B担当者を知っている 2.3
C連絡先と担当者を知らない 12.8
  計 100.0
 なお、紙上を借りて調査にご協力いただいた生産者の皆様にお礼申し上げます。