茨城県畜産研究会(会長 松澤安夫茨城大学教授)の第47回発表会及び総会が5月21日茨城県畜産センターにおいて開催された。本会は畜産の技術及び経営の改善普及に寄与することを目的に昭和32年に設立され、現在普通会員225名、特別会員24団体で構成されている。
 発表会はシンポジウム3課題と特別講演が行われた。
〔シンポジウム〕
◎耕作放棄地における繁殖和牛の放牧について
     畜産センター肉用牛研究所 谷島直樹
◎茨城の地鶏について
     畜産センター養鶏研究室 加藤由紀乃
◎県内の稲発酵粗飼料の取り組み
     農業総合センター専門技術員 小舩恵二
〔特別講演〕
畜産業の汚水処理
     独立行政法人 畜産草地研究所
     資源化研究室長   田中康男
 シンポジウムで発表された事例はいずれも現場対応の実用化された技術であり、今後の普及定着が期待される。
 特別講演では本年11月1日から本施行される「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」を目前に控え、豚舎における汚水処理技術の現状と研究開発の状況が報告され、畜産農家や行政担当者は種々の技術情報を整理し、個々の畜産現場に応じた適切な施設を導入することが重要であると結ばれた。
 会場には会員のほかに茨城大学、鯉渕学園の学生も参加し、真剣に耳を傾けていた。
 総会では議案がすべて原案どおり承認され、昨年に引き続き学術的畜産情報が会員に配布されることになった。