さる平成15年2月5日に茨城県畜産センター研修室に於いて社団法人茨城県畜産協会、茨城県たい肥利用促進協議会による、たい肥生産利用技術研究会が開催された。
 たい肥の流通促進を図るため「堆肥利用による米づくり」を話題として堆肥利用から水稲農家3事例と堆肥生産から畜産農家1事例をパネラーとして発表を行い、参加者による活発な意見交換が行われた。
 飼料イネ栽培では完熟堆肥3.5t/10aを入れている4tぐらいまでは可能性がある。米作では1.0t/10aを限度に入れている、多すぎると倒伏が心配である。堆肥の窒素成分を計算し、余分の窒素分を化学肥料成分から差し引けば、1.5t〜2t/10a使用は可能でないか、この場合化学肥料は慣行施肥量の50〜70%減となる。
 水田の場合、機械が無いと散布できない場合が多いが水田農家には堆肥散布機械は無い、散布時期が集中するので、畜産農家だけでは対応しきれない等の問題がある。市町村や農協等の支援体制が必要である。
 堆肥の価格が高いと耕種農家では利用できない、生産コストが高くなれば生産物を高く売る必要がある、地場販売、直販、特約販売等、流通販売に工夫が必要となる。耕種・畜産共に考える必要がある。
  パネラー
   清水周冶氏(七会村 水稲農家)
   日辻文雄氏(つくば市 水稲農家)
   高野勝雄氏(八郷町 飼料稲農家)
   加藤洋明氏(十王町 畜産農家)